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【ジロ・デ・イタリア2023 レースレポート:第11ステージ】勤勉なドイツ人スプリンター、パスカル・アッカーマンが4年ぶりのステージ優勝 ゲイガンハート落車リタイアでマリア・ローザ戦線にも変化
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介無料動画
【ハイライト】ジロ・デ・イタリア 第11ステージ|Cycle*2023
前日のステージで逃げ切りを許したことを受け、スプリント狙いのトレック・セガフレードやアスタナ・カザクスタン チーム、モビスター チームが早々に集団コントロールを開始。タイム差を2~3分にとどめつつ進んでいく。
62.1km地点に設置された1回目の中間スプリントポイントは、ストイニッチが1位通過。少しおいてメイン集団もやってきて、マリア・チクラミーノを着るジョナサン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス)がマッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)に先着。それぞれ全体7位と8位の通過で、得点を積み重ねている。
不穏さは突然訪れる。2カ所の3級山岳を越え、緩やかな下りに入ったところで集団前方を走っていたアレッサンドロ・コーヴィ(UAEチームエミレーツ)が落車。雨の影響で濡れていた路面にタイヤをとられてしまった。すると、これを避けきれなかった選手が次々と地面に叩きつけられてしまう。なんと、個人総合のトップ3すべてが巻き込まれた。
マリア・ローザを着るゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)はすぐにバイクに戻り、個人総合2位のプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)もクーン・ボウマンからバイクを借りて再出発。ダメージが最も大きかったのは、同3位のテイオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアーズ)。その場で倒れてしまい、動くことができない。誰がどう見ても戦線復帰が難しい状態である。ここで無念のリタイアとなった。
「彼がリタイアしたと聞いたときはものすごいショックだった。私はコーヴィの上に落ちるような感じだったので幸いけがはなく、すぐに集団へ戻ることができた。正直、自分のことで精いっぱいで、脇でチームメートがどうなっているかまで把握できていなかったんだ。改めて、ジロが決して簡単ではないことを認識させてもらったよ」(ゲラント・トーマス)
逃げの選手たちはリードを減らしつつも先行を続け、169.7km地点に置かれた2回目の中間スプリントポイントでストイニッチが再び1位通過。この日最後の上りである4級山岳でまたまたストイニッチがトップを獲ったあとに、レックスが追いついて先頭は2人に。この頃にはメイン集団もアクティブになって、チーム ジェイコ・アルウラーのペースアップによってステージ優勝候補と目されたカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)が脱落。マーク・カヴェンディッシュ(アスタナ・カザクスタン チーム)も一瞬ピンチに陥ったが、その後の下りでアシストたちとともに集団復帰している。
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