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サイクル ロードレース コラム 2023年5月13日

【ジロ・デ・イタリア2023 レースレポート:第7ステージ】大会最初の本格山岳は大差を生かしたダヴィデ・バイスがプロ初勝利 総合争いは強い向かい風により“ノーカウント”

サイクルロードレースレポート by 福光 俊介
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ただ、どれも決定打には至らず、膠着状態のまま最後の1kmへ。勾配が最も厳しくなるところでヴァチェクが動いたが、これも決まらない。そして、均衡が破られたのは残り200m。ペティッリのアタックをチェックしたバイスがカウンターアタックを成功させ、そのまま一番にフィニッシュラインに到達した。

プロ初勝利を掴んだダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ)

プロ初勝利を掴んだダヴィデ・バイス(エオーロ・コメタ)

「もともと逃げに入ったのは、ロレンツォ・フォルトゥナートをサポートするため。山岳ポイントを集めつつ、最後の上りで追いついてくるであろう彼を助けるつもりだったんだ。集団とのタイム差が広がるにつれて、自分にチャンスがあるのではないかと感じるようになっていった。こんな貴重な体験、なかなかないからね。絶対に勝ちたいと思いながら走ったよ」(バイス)

プロ3年間で勝利はゼロ。それでも、長い距離を逃がすと何かを起こせる選手との評価で、今年はティレーノ~アドリアティコの山岳ランキングでは2位。今大会には兄のマッティアとそろってメンバー入りを果たした。レース後には、かつてのジロ王者にして現在はチームのスポーツディレクターを務めるイヴァン・バッソ氏と喜びの抱擁をかわした。

「予想外だと感じている人が多いかもしれませんが、私たちにとっては求められ、望んでいた勝利です。ダヴィデはユースチームからの生え抜きで、われわれは成長する過程を見守ってきました。この勝利は彼の努力と攻撃姿勢の賜物と言えるでしょう。勝つことでジロ・デ・イタリアへの敬意を示すことができました」(エオーロ・コメタ スポーツディレクター、イヴァン・バッソ氏)

「次は兄にも勝ってほしい」と思いやったバイスだが、実はフィニッシュ直後、何より先に、友人であり、かつてのチームメートであるアルトゥーロ・グラバロスの名前を口にしていた。2021年までエオーロ・コメタで走ったが、脳腫瘍が分かり、2度の手術を経て現在も闘病中。今年1月には交通事故に遭い、父を失う悲劇にも見舞われている。

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