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【Cycle*2023 エシュボルン・フランクフルト:レビュー】新コース初年度は逃げ切り決着 セーアン・クラーウアナスンが10人の争いを制して初優勝!
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介J SPORTS サイクルロードレース【公式】
【ハイライト】エシュボルン・フランクフルト|Cycle*2023
次なる展開にはさして時間を要さず、マルティン・マルチェルージ(グリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネ)が単独でアタック。これを見送った集団に対して1分以上のリードを確保し、最後のマンモルスハインも蛇行しながらどうにかクリア。
タイミングを同じくして、メイン集団からはマルク・ヒルシ(UAEチームエミレーツ)がアタック。これをクラーウアナスンやパトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ)ら、主要チームのライダーが追随して9人のパックを形成。脚のあるメンバーがそろい、集団に対してタイム差を広げるとともに、マルチェルージに追いついて逃げ切りの機運を一気に高めた。
10人の先頭グループは、集団に対して30秒ほどのタイム差を保ってフランクフルトの市街地周回へ。集団はチーム ジェイコ・アルウラーやロット・デスティニーが追い上げを試みるが、思うようにその差を埋められず、18秒差とするまでが精いっぱいだった。
いよいよ逃げ切りが見えてきた10人は、残り2kmでゲオルク・ツィマーマン(アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)のアタックを機に最後の駆け引きを開始。勢いよく飛び出したツィマーマンへは、ヒルシが脚を使って差を埋める。代わって、ツィマーマンのチームメートであるロレンツォ・ロータが動くがこれも決まらない。
この動きをやり過ごし、ライバルに脚を使わせたクラーウアナスンは満を持して残り800mの最終コーナーで先頭へ。一斉に他の9人がマークに入るが、これをものともせず最後の200mでみずからスプリントを始めると、誰にも前を譲ることなく一番にフィニッシュラインを通過。この大会では初、プロキャリアでは3シーズンぶりとなる勝ち星を挙げた。
「思っていた以上に厳しい上りの連続だった。特に2回目のフェルトベルクでは苦しんだけど、あきらめなかったことが今日の勝利につながったんだ」(クラーウアナスン)
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