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サイクル ロードレース コラム 2023年3月14日

【Cycle*2023 パリ〜ニース:レビュー】春の頂上決戦は全力でゲームを仕掛けたポガチャルに軍配、チームTTでのタイム損失はボーナスタイムで補う

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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上りフィニッシュでライバルたちを突き放したタデイ・ポガチャル

上りフィニッシュでライバルたちを突き放したタデイ・ポガチャル

大会最後の山岳にして、パリ〜ニースのシンボルとも言えるエズの山道で……ポガチャルはひとり飛び出した。ほんの目と鼻の先のモナコで暮らし、トレーニングで良く使用するルートだけに、「どれだけ脚を回せば山頂へとたどり着けるか」を知り尽くしていたという。山頂まで3.5km、フィニッシュまで18.8km。ライバルたちを後方に完全に置き去りにし、紺碧の海岸線へと単独で帰ってきた。

「最高のシーズンスタートが切れた。この先のシーズンでもはや何も勝てなくても、問題ないくらいに、良い成績を上げられた」(ポガチャル)

春の陽光に照らされて、ポガチャルがパリ〜ニースの王者となった。ゴデュとヴィンゲゴーに改めて33秒を押し付け(+ボーナスタイム)、最終的には総合2位以下に53秒差をつけた。区間3勝に、マイヨ・ジョーヌにマイヨ・ヴェール、マイヨ・ブランを独占。フランス語で言うところの「パンくずさえも」ライバルたちには残さなかった。大逃げ勝利さえ、大会を通して許さなかった。

またアルプスの向こう側のティレーノ〜アドリアティコでは、同じスロベニア出身のプリモシュ・ログリッチが、やはり区間3勝で総合を勝ち取った。つまり1年前の黄ジャージと青ジャージが、そっくり入れ替わったことになる。

「去年だってヨナスは、ティレーノでは総合2位だったし、僕のアタックにはついて行けなかった。でも、ツールでは、逆に僕を振り落とした。だから、この先何が起こるかなんて分からない。もしかしたら、他の誰かが、今年は頂点に駆け上るかもしれない。ただ、確実なのは、僕がツール総合優勝に向けて戦うことだけ」(ポガチャル)

このパリ〜ニースの閉幕の機会に、2024年ツール・ド・フランス最終2日間のステージ構想が発表された。最終日前夜には、今大会第7ステージの戦いの舞台ともなったラ・クイヨルの山頂で、フィニッシュが争われる。そしてパリ五輪開会の直前、史上初めてニースで迎える大団円は、モナコからニースへの全長35kmの個人タイムトライアル。ポガチャルが栄光のアタックを決めた、エズ峠を越える!

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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