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サイクル ロードレース コラム 2022年9月24日

各国ジャージの色とチーム事情を予習しよう | Cycle*2022 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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しかし誰もが1年前の醜聞を忘れてはいない。地元ベルギー大会で、史上最強の自転車選手エディ・メルクスを巻き込んで、「ワウトvsレムコ」の壮絶なお家騒動を繰り広げた。挙げ句の果てにレムコは早い段階で疲弊させられ、ワウトは不調で勝負にさえ絡めず、終わってみればメダルなし。いまだ両者の間にはしこりが残っているとかいないとか。

もちろん28歳と大人のワウトは、「去年のミスから学んだ」と、今年はレムコとのダブルリーダー制を粛々と受け入れる。監督のスヴェン・ヴァントーレンハウトは「互いを補い合えるパーフェクトなデュオ」と前向きに語るし、昨大会の一番の犠牲者ーー最後に勝負役を押し付けられ、故郷で4位に泣いた――のヤスパー・ストゥイヴェンは「僕らには2人の強力なリーダーがついている」と、あくまで「2人」を支えていくと宣言。すべてはレムコ次第……なのかもしれない。

■スロベニア

出場枠:8
ジャージ:黄緑/紺、裾に黄緑
リーダー:タデイ・ポガチャル

出場枠決定の段階で国別ランキングは世界3位。タデイ・ポガチャルとプリモシュ・ログリッチとマテイ・モホリッチの3人でポイントを大量収集した成果であり、そもそもポガチャル1人だけで、国別ランキング14位に食い込めるほど!

ただしログリッチはブエルタ時の怪我で、モホリッチはエプスタイン・バール・ウイルス罹患で、いずれも世界選の欠場を発表。スロベニアにはそもそも、「プロ」選手は8人しか存在しない。つまりチーム力の面では明らかに劣る。代わりにすべての戦力はただ最強エースのために捧げられるし、どこかの国と違って、内部分裂など絶対に起こりえない。

幸いにポガチャル本人は、GPモントリオールでファンアールトにスプリントで競り勝ったほど調子が良い。ほぼ同じ周回が使われた1週間前の個人タイムトライアルでは、全力疾走で6位にも食い込んだ。春先にストラーデ・ビアンケを50kmの独走で勝ったポガチャルにとっては、大きなアタックをかますための良き下見となったかもしれない。

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