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【Cycle*2022 ブエルタ・ア・エスパーニャ レースレポート:第12ステージ】東京五輪金メダリストのリチャル・カラパスが歓喜のブエルタ区間初勝利「僕には勝てるはずだと分かっていた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか「ちょっと脚を打っただけで、問題はない。僕よりむしろ自転車のほうが被害は大きかった。コーナーはすごく滑りやすかった上に、オートバイが滑って、減速した。だから僕はコーナーを内側に切り込もうと思ったら……ちょっとやりすぎた」(エヴェネプール)
急いでバイク交換したエヴェネプールは、難なく集団復帰を果たした。総合ライバルたちは、極めて紳士的に振る舞い、決して総合首位の不運につけ込むこともなかった。また32人の逃げに滑り込んでいたルイス・フェルヴァーケは、落車の報を受け、すぐにプロトンへと舞い戻った。平坦な道の終わりの、全長19kmの山道に差し掛かるまで、再びメイン集団はウルフパックの静かなる統制下に置かれた。
厳しい山岳をよじ登る選手たち
一方の逃げ集団は、かなり早い段階から、勝利への駆け引きを始めた。繰り広げられたのは個人戦ではなく、むしろチーム戦。なにしろ計10チームが、前線に複数選手を送り出していた。
一番に動いたのはアスタナ・プレミアテックだ。残り66km、同僚アレクセイ・ルツェンコを逃げに残し、サムエーレ・バティステッラが飛び出していった。囮役は約20kmも前方で突っ走った。ヴァインを含む3人が揃ったアルペシン・ドゥクーニンクが、吸収に向けせっせと働く羽目になった。
最終峠に入ると、2人で逃げたボーラ・ハンスグローエが仕事を開始する番だった。先頭集団内で総合最上位につけるケルデルマン(14分04秒遅れ)のために、マッテオ・ファッブロが凄まじい牽引を引き受けた。実に14km近くに渡って、懸命な作業は続けられた。ラスト5kmでファッブロが仕事を終えた時、先頭集団はすでに9人にまで小さくなっていた。
ここで真っ先にアタックを打ったのは、やはり2人で滑り込んだアルケア・サムシックのエリー・ジェベールだ。3人も前に送り込んだUAEチームエミレーツからは、ヤン・ポランツがカウンターを仕掛けた。さらに畳み掛けるポランツに、再度加速を切るジェベール。そして、残り3.2km、まさかのヴァインの脚が止まる。
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