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サイクル ロードレース コラム 2022年9月1日

【Cycle*2022 ブエルタ・ア・エスパーニャ レースレポート:第11ステージ】エースを失ったバイクエクスチェンジ・ジェイコのカーデン・グローブスが自身初グランツール区間勝利「残す2ステージも狙っていくよ」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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なにも特筆すべきことの起こらない時間が、3時間以上続いた。しかし変哲のなさそうな町中の、右カーブで、突如として悲劇が発生した。アラフィリップが道に投げ出され、座り込んだまま動けなくなったのだ。

3月のストラーデ・ビアンケでは落車し、続くミラノ〜サンレモとツール・デ・フランドルは気管支炎で欠場。4月のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュでの落車では肩甲骨骨折と気胸に苦しみ……長い長いリハビリを経てついに本格復活を遂げたツール・ド・ワロニーは、コロナ陽性(有症状)でリタイアを余儀なくされた。つまりシーズン序盤から苦しんできたアラフィリップは、ブエルタ第1週目の終わりに「ようやく調子が上がってきた」と喜んでいたはずだった。アルカンシェルの復活ストーリーは、このブエルタ第11ステージの残り64kmで終わりを遂げた。右肩脱臼で、アラフィリップは即時大会を離れた。

落車して道路に座り込むアラフィリップ

落車して道路に座り込むアラフィリップ

「我々が願っていたような素敵な1日にはならなかった。こんな静かなステージで、あんなに残念なことが起こるなんて。チームにとっては大きな損失だ。とにかく彼がそれほど苦しむことのないよう願ってるし、『ルル』が早く良くなるよう祈ってる」(エヴェネプール)

静かな時間はその後も続いた。残り52km、前方でボルがアタックを打ち、独走態勢に持ち込んだ。スプリンターチームはただ黙々と隊列を走らせ、残り26kmで音もなく回収を終了した。ひとつにまとまったプロトンは、ひたすら塊のままで突き進んだ。

フィニッシュ手前10.2km地点の中間ポイントさえ、ほぼなにも起こらなかった。現マイヨ・ベルデを擁するトレックと、前保持チームのボーラがわずかに言葉を交わし、緑ジャージをまとうピーダスンが争うことなく先頭通過を果たした。20ポイントを悠々と積み重ねた。

そこから、急激に、プロトン前方に緊迫感が満ち溢れていった。なにしろ残り5kmから、2度の方向転換が待ち構えていた。特に4kmの、今ステージ最後のカーブは鋭角で、抜け出した先は海からの横風に直接さらされる。だからこそあらゆる総合チームが、落車や分断の危険を回避しようと、カーブへ向け全力でスプリントを切った!……幸いにも、恐れていたようなアクシデントは、発生しなかった。

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