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サイクル ロードレース コラム 2007年7月29日

【ツール・ド・フランス2007】第19ステージレースレポート

サイクルロードレースレポート by J SPORTS 編集部
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3週間にわたって繰り広げられてきたマイヨ・ジョーヌ争いも、今日の個人タイムトライアルで勝負が決する。コニャックからアングレームまでの55.5kmを制したのは、ライプハイマー(ディスカバリー)だった。マイヨ・ジョーヌのコンタドール(ディスカバリー)は、総合2位エヴァンス(プレディクトール・ロット)に約1分半も差を縮められたが首位の座をキープ。最終ステージで予想外のアクシデントがなければ、パリの表彰台にはコンタドール、エヴァンス、ライプハイマーの3人が並ぶこととなる。

ここまで生き残ってきた141人の選手が、次々とコニャックをスタートしていく。まずクラウス(ゲロルシュタイナー)が目標となるタイムを出すと、デフロート(ラボバンク)がこれを更新。続いてホステ(プレディクトール・ロット)が1時間5分32秒の好タイムを叩き出した。その後カンチェッラーラ(チームCSC)やシューマッハー(ゲロルシュタイナー)、デッケル(ラボバンク)が迫るも上回ることができず。ホステは約3時間半も暫定首位に立っていた。

上位陣に入ると、ヒンカピー(ディスカバリー)が1時間5分17秒でホステを抜くが、直後にグティエレス(ケースデパーニュ)が6秒早くゴールした。続いてカルペツ(ケースデパーニュ)が1時間4分40秒の好タイムでトップに立つ。そしてライプハイマーが1時間2分44秒でゴール。結果的にライプハイマーのタイムを破る選手は現れず、堂々のタイムでステージ優勝を果たすこととなった。

いよいよ総合優勝を争うエヴァンスとコンタドールが登場。1分50秒差で総合2位のエヴァンスは1時間3分35秒で走り切りコンタドールにプレッシャーを与えるが、コンタドールも必死の走りを見せ、1分27秒遅れの1時間5分2秒でゴール。リードを何とか守り切った。

明日で2007年のツール・ド・フランスもついに幕を閉じる。マルクシスからパリまでの130kmを、プロトンは別れを惜しむかのように走り抜けていく。最後のステージ優勝を獲得するのが誰になるかも気になるところだ。


リーヴァイ・ライプハイマー(ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム)
ステージ優勝、総合3位

自分がこんなに調子がいいとは思っていなかった。いつもなら個人タイムトライアルはもう少しスロースタートするんだけれど、今日はスタートを切った瞬間に、これは最高のスタートが切れたぞ、と思ったんだ。コーチがヒンカピーのタイムを随時教えてくれて、彼はそれまでのベストタイムを打ち立てていたから、すぐに自分がこのタイムを上回っているからすごく速いと理解したんだ。僕にとってスペシャルデーだった。人生最高の脚だった。

ステージ優勝できてすごくすごく嬉しい。ツールで走ることは夢だった。それだけでも素晴らしいことなのに、さらにステージを勝ったんだ。さらにパリの表彰台に上がれる。明日は本当にファンタスティックな1日になるだろうな。コンタドールの優勝も本当に嬉しいね。正直に言って今日、僕は逆転優勝が出来ると本気で思ってはいなかったんだ。ゴール後にすぐチームバスに戻って、テレビでゴールシーンを見始めた。まずはエヴァンスのゴールを見て、次にコンタドールが映ったとき「速く速く!行け!急げ!」とテレビの前で彼を応援したんだ。だから彼がゴールラインを越えたことがすごく嬉しかった。彼が今夜マイヨ・ジョーヌを守って、そしてツール・ド・フランス総合優勝することが出来て本当に嬉しいよ。


アルベルト・コンタドール(ディスカバリー・チャンネル プロサイクリングチーム)
マイヨ・ジョーヌ

僕の周りで起こった全てがクレージーだよ!2年前の僕は病院にいて、脳の問題のせいで普通の生活を取り戻せなくなるかもしれないと怖かった。幸いにも手術後には全てがうまく行って、レースに戻ってこれた時は本当に嬉しかった。さらにツールのようなレベルの高い戦いの場で、こんなふうに世界中のメディアの前で話しをする日が来るなんて考えてもみなかったよ。

今、あらゆる緊張からようやく解放されているのを感じている。難しい1日だった。全力で努力した。そして長年のトレーニングの成果が、今日、報われたんだ。ようやく自分の身に降りかかったことを理解し始めているよ。ゴール前30km付近で、総合のタイム差が38秒まで近づいていると情報が入った。ちょうどその時すごく脚が痛かったから、少し心配になった。幸いにもタイム差は安定して、ラスト4kmで35秒差と聞いたから全力を尽くそうと決めた。このジャージを守るために、最後まで死力を尽くしたよ。

アームストロングは僕にとって模範のような人なんだ。入院していた時、彼の本を読んだ。おかげでモチベーションが上がったね。今日は彼がチームカーに乗って、僕の後ろについてくれた。すごく大きなことだよ。今日のアームストロングは個人的に僕に何か特別な話をすることはなかったけれど、ブリュイネル監督の言葉の後ろに、アームストロングの言葉を感じたんだ。

今現在この自転車界で起こっていることは、本当にとんでもないよね。UCIとASOの間にも問題が山積みだ。でも話し合いの場を持たなければならないし、今大会のようなスキャンダルが再び起こらないような最善の解決策を見つけなければならない。僕が言いたいのは、このスポーツは美しく楽しいということ。これを若い人たちに伝えたい。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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