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【パリ~ニース 第6ステージ:レビュー】区間2勝にマイヨ・ジョーヌ&マイヨ・ヴェール。強さを見せるログリッチ「僕は自分自身の走りに集中していく」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかプロトン
結局のところ逃げ集団内で目論みを成功させたのは、全部で5つある山岳のうち4つで先頭通過を果たし、山岳賞のリードを6pt差から一気に29pt差に開いたぺレスだけだった。いつしかドゥクーニンク・クイックステップやコフィディスも追走に加わり、タイム差が急激に縮まっていく。力尽き脱落する者や、ルツェンコのようにパンクで後退を余儀なくされる者が徐々に出始めて..。
残された虎の子はわずか30秒。フィニッシュまでは残り22km。山岳ポイントのつかない小さな登りで(代わりにスプリントポイントがついたのだが)、ついに逃げ集団はエリッソンド1人となった。しばらく先でメイン集団からヨナス・ルッチがブリッジを仕掛け、超軽量級フレンチクライマーと合流するも、もはや過熱し切ったプロトンを交わすことなど不可能だった。
「1人になってからは全力を絞り出した。だってプロトン内で何が起こるか分からないから。何もトライしなければ何も手に入らないぞ、って自分に言い聞かせた。だから後悔はしていない」(エリッソンド)
ルッチだけはラスト2kmの坂道に先頭で突入し、最後は呼吸さえできなくなるほどに暴力的な努力を続けたが、フラムルージュの手前であえなく飲み込まれた。
勾配5%弱の坂道を、フロリアン・セネシャルが最前列で引っ張ったのは、サム・ベネットの緑ジャージを守るためだったのだろうか。しかし残り800m前後で、ウルフパック印のエーススプリンターの脚は完全に止まった。ラスト500mの緩やかなカーブでは、大外からギヨーム・マルタンが特攻を仕掛けた。前から3番目、つまりログリッチの後輪にぴたり張り付いていた同僚クリストフ・ラポルトのために、場を引っ掻き回した。
「マルタンがアタックしてくれたのは好都合だった。だって他の選手たちがじりじりと競り上がりつつあったからね。しかもログリッチはすぐに反応した。おそらく追いつくために努力した後、きっと一瞬、力を緩めるはずだ、と僕は考えた」(ラポルト)
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