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バスケットボール コラム 2026年10月12日

【10月10〜11日開催:オータムリーグ レポート】日本体育大の得点源へと成長した朝田健心

バスケットボールコラム by 青木 崇
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東海大に次ぐ2位につけている日本体育大は、コネ・ボウゴウジィ・ディット・ハメード(帝京長岡・4年)が攻防両面でインサイドの核となっている。主力の多くが今季から出場機会を増やした選手である中、昨年シックスマンを務めていた朝田健心(金沢学院・4年)がガード陣の得点源となっている。

「高校の時に自分はインターハイやウインターカップに出たことがなかったけど、監督から『運んだ時にピックを使って点を取りに行け』と言われたのをずっとやってきたので、そこは自信があります」と語る朝田は、日本体育大に入学してから徐々に力をつけ、3年生になってからローテーション入りして出場機会を得た選手だ。今年のオータムリーグでは8月30日の山梨学院大戦、9月9日の青山学院大戦で24点をマーク。1桁得点に終わった試合で日本体育大の成績が3勝3敗という結果からも、朝田の得点力は今年のチームにとって大きな意味を持つ。

「藤田(将弘コーチ)さんから求められているのはスコアリングと、ディフェンスの部分でも自信を持ってやれています。これから身につけていかなければならないところは、スコアリングだけではなく、最後のコントロールだったり、自分がボールをもらえなくなった時のオフボールの動きだったりを意識してやっていきたいです」

こう話した朝田は、オータムリーグの残り4試合を、チームの目標であるインカレ制覇に向けた重要な戦いと捉えている。1位の東海大と勝敗数で並ぶ可能性は残されているものの、リーグ戦優勝は厳しい状況にある。しかし、10月24日の直接対決は、1巡目で49対88の大敗を喫した借りを返すだけでなく、インカレで対戦した際に自信を持って戦えるかをチームとして実感できる絶好の機会と朝田は捉えている。

「東海とやる時は大体相手の圧だったり、オフェンスだったり、他のチームと比べて完成度が高い。そこで自分たちが弱気になるのではなく、挑戦者として自分たちがやってきたバスケットをやる。今年の日体の強みはコネが(インサイドに)いて、シューター陣も(3Pが)確率高く入る選手ばかりなので、自分が切り裂いて相手のディフェンスを崩せたらと思っています」

10月10日の神奈川大戦では16点をマークしたことに加え、6アシストと得点機会のクリエイトでも貢献。11日の青山学院大戦でも3P3本を含む17点をマークするなど、スコアリングガードとして成長を続ける朝田は、今後の日本体育大を占ううえでも注目すべき存在だ。

勝負どころで存在感を増す山梨学院大の齋藤晴

1年で2部から1部に戻ってきた山梨学院大は、オータムリーグ1巡目の中盤までは2勝5敗と苦戦していた。しかし、コンディションが万全なスヴェトリシック・イゴール(セルビア・4年)がインサイドの核となり、2年前の2部降格時から試合に出ていた菅野陸(帝京安積・3年)と中村千颯(福岡第一・4年)という質の高いガード陣を擁する。主力の経験値という点では、他校に決して劣るわけではなかった。

9月26日に東海大を相手に77対55で完勝したのをきっかけに、2巡目に入ってから勝ち星を積み重ね、直近の週末も白鴎大と国士舘大に連勝した。10勝8敗の6位だが、残り4試合の結果次第では、2位争いに食い込む可能性も十分にある。そんなチームの中で存在感を増しているのが、フォワードの齋藤晴(関西・4年)だ。古田悟コーチも「彼が2桁取ると勝つチャンスが増す」と、その得点力を評価している。

10月10日の白鴎大戦では3本の3Pを含む26点をマークしただけでなく、4Q残り4.9秒で2点を追うタイムアウト後のオフェンスで齋藤は、ローポストでボールを受けたスヴェトリシックのパスからカッティングで得点し、山梨学院大が残り0.5秒で追いついた。齋藤は3点リードした延長残り2分3秒に2本のフリースローを着実に決めるなど、試合を通じて活躍していた。

翌日の国士舘大戦は、終始10点前後のリードを維持する展開の中、序盤に点差を詰められて流れが悪くなった。しかし、その後のオフェンスで齋藤が決めた2本の3Pショットは、山梨学院大が再びリードを2桁に乗せたという点でも大きな意味があった。

「自分はキックアウトからのスリーを打つことが多いです。ポジション的にもチームのオフェンス的にも。最近はタッチがよく、リーグ戦を通じて結構入っている印象があります。その結果、(白鴎大戦の)勝負どころで決められたのは、自分が成長できていると思います」

こう語る齋藤の活躍は、山梨学院大がオフェンスをしっかり遂行できている証とも言える。その理由は、ガード陣やスヴェトリシックがクリエイトしたチャンスを着実に決めているからだ。齋藤からすれば、1勝しかできなかった2年前のオータムリーグでの経験が実を結びつつあるとも言える。齋藤が今後も質の高いプレーを継続できれば、山梨学院大はインカレでダークホースとなる可能性も十分にある。

男女共催形式を採用した白鴎大のホームゲームに見る大学バスケの可能性

10月第2週のオータムリーグは、大学のキャンパスにある体育館を会場としたホームゲームが3会場で開催された。そのうちの1校である白鴎大は、毎年恒例となりつつある男子と女子の試合を同日に行い、学生を中心に多くの観客が大行寺キャンパスの体育館に駆けつけた。

常にBGMが流れ、選手入場時のエスコートキッズ、暗転してのスターター紹介、ハーフタイムでのシューティングコンテストなどは、大学バスケットボールならではの手作り感があふれていた。登録メンバー外の部員たちが運営サイドに関わり、案内や物販ブースなどの仕事を担当した。また、普段のリーグ戦では設定しないフロアレベルに段差をつけた4列の観客席を設けることで、試合を見やすい環境を作っていた。

部員が運営に関わる形のホーム開催の意義について、網野友雄コーチはこう語る。

「うちはこういうことをやってくれる学科とかがあるわけではないので、バスケ部の学生が主体的に作っていく。毎年楽しみにしていると思うので、そういうのをうちはなくさずにしていきたい」

10月10日の山梨学院大戦では、第4クォーターの土壇場で追いつかれ、延長の末に85対90で敗れた白鴎大。翌日の中央大戦も、境アリームらビッグマンの欠場が響いて敗れ、ホームでの2連敗に終わった。それでも、会場に駆けつけた観客が大いに盛り上がる場面は多く見られた。

白鴎大の手作り感満載のホームゲームは、部員たちが集客、設営や撤収といった運営の大変さを学べるという意味で大きなプラス。控え部員がハーフタイムショーの司会を務め、子どもたちと交流したことも、社会に出るうえで貴重な経験になるだろう。

大学の体育館での開催ということもあり、観客を数多く入れたとしても収容できる観客数は、500人前後が限度かもしれない。それでも、オータムリーグとしてこのようなホーム開催を増やすことについて、網野コーチは前向きに捉えている。

「めちゃくちゃいいと思います。本来であれば、演出があるかないかは別にしても、すべての試合をホーム&アウェイで1試合1会場で、6会場に分散してでもできた方がフェアだと思いますし、そういう文化になればいいと思います」

大学バスケットボールの現状を考えると、施設面やアクセスなどを理由にホーム&アウェイでの開催の実現は難しいかもしれない。先週末のように3会場で開催し、それぞれの会場で2試合目にホームチームが登場する日程であれば、将来的に実現できる可能性もあると感じている。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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