マリナーズvs.タイガース、タイガースはスクーバル先発以外の試合で1勝できるかがポイント。ア・リーグ ディビジョンシリーズ

ポストシーズン組み合わせ

『MLB.com』が現地10月3日付で掲載したマリナーズと、タイガースによるディビジョンシリーズの戦力比較が、ワンサイドなことになっている。

同サイトは野手全ポジション、指名打者、先発ローテーション、ブルペンの大部分でマリナーズに軍配を挙げており、タイガース有利と見ているのは、左翼、指名打者、そして先発ローテーションに留まっている。

この結果を見ても、同シリーズは総合力で相手を上回りつつ、ホームアドバンテージも有しているマリナーズが優位に立っていると言えるだろう。事実、同サイトは記事の中でマリーズによる3勝1敗でのシリーズ勝ち抜けを予想している。

完全にアンダードッグと目されるタイガースは、今季もア・リーグのサイ・ヤング賞獲得が確実視される、タリク・スクーバルが先発登板するシリーズ第2戦で、確実に勝利をものにするのが前提となる。

その上で、第4戦までにもう1勝を挙げ、再びスクーバルが先発登板することが予想される第5戦を迎えることが、シリーズを制する上で実現しなければならないシナリオとなるだろう。

言ってみれば、「戦術スクーバル」に、1勝のプラスアルファを加えられるかどうかが、鍵となるわけだ。

ただ、これについて『MLB.com』は各シリーズのみどころを掲載した記事の中で、「スクーバルの先発する試合で、デトロイトが勝利する保証はない」とした。

そして、「球団は9月のレギュラーシーズンの試合では、彼が先発登板した試合で1勝しか挙げられていないが、そうすることがタイガースにとって、このシリーズをアンダードッグとして勝ち抜く上での明確な道筋だ」とした。

そして、タイガースはクリーブランドでの過酷なシリーズから中1日、さらに9月21日から本拠地でプレーしておらず、「ロードの転戦で極度に疲れている」ことから、スクーバル以外で勝利を挙げる上で、「第1戦は理想的なタイミングではない」と論じている。

裏を返せば、マリナーズは勝ち上がる上で、対スクーバル戦以外でしっかりと勝ち星を積み上げ、第5戦を待たずに勝負を決める必要があると言える。そういう意味では、本拠地での第1戦はマリナーズにとって絶対に落とせない試合と位置付けることができる。

ちなみにこの試合では、タイガースはメジャー先発5試合目となるトロイ・メルトンが先発し、マリナーズは今季2桁勝利のジョージ・カービーが先発登板する予定となっている。