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菅野智之(オリオールズ)
オリオールズの菅野智之は現地5月15日(日本時間16日)、またもチームの連敗阻止をかけ本拠地『オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ』でのツインズ戦に先発登板すると、6回1/3で103球を投げ、6安打4失点、3奪三振1四球と粘投するも、打線の援護に乏しく今季3敗目(4勝)を喫した。
◆試合結果
ツインズ |0 0 3 0 0 0 1 0 0|4
オリオールズ|0 0 0 0 0 0 0 0 0|0
現地ニュースサイト『ボルティモア・バナー』は試合後、「不振のオリオールズで際立つスガノの成功」と題した記事を掲載。
その冒頭で、「木曜にちょっとした躓きはあったものの、トモユキ・スガノは今季オリオールズで最高の先発投手であり続けており、これは確かに控えめな賞賛ではあるが、状況を考慮すると、決定して小さな功績ではない」と伝えた。
記事を投稿したジョン・メオリ記者は、MLBでプレーする日本人ベテランルーキーについて、「速球は90マイル台前半で、多々ある球種のうち三振を奪う真の武器を1つ(スプリット)しか持たないスガノは、ストライクゾーン付近でボール動かすことで、打者のバランスを崩し、弱いコンタクトを誘発することで試合を切り抜けている」とした。
その上で、「その分、奪三振は少なくなり、かなり打球の運に左右されることになるが、これまでのところそれは良好であり、結果は申し分ないものとなっている」と論じつつ、菅野のマークしている被打率と被長打率の期待値、さらには『xERA』や『FIP』といったスタッツが悪くはないものの、必ずしも高い水準でないことに言及。
また、被本塁打率についても、「彼の被本塁打率(9回あたり1.54)はオリオールズの先発陣ではほぼ全員より低く、意味はあることだが、全体で見ると高い方だ」とした。
一方で「彼は今季これまでのところ、走者がいる状況で慎重に物事に対処し、首尾よく窮地を切り抜けられることを見せつけてきた。彼の残塁率87.6%は球界屈指の数字だ」と指摘した上で、「これは彼を観ていて楽しく感じる多くの要素の1つであり、彼のシーズンの行方を左右する重要なポイントでもある」と論じている。
続けて同記者は、「現実として、この木曜のような日でさえ、スガノの投球はこのチームの数少ない楽しみの1つだ。彼の制球の仕方、打者を翻弄し、冷静さを保つ様、そしてそれらを驚異的な一貫性でやり遂げる姿は、5試合おきの特別な楽しみである」。
「もし、それが結果に繋がらなくなってしまったら、オリオールズにとっても、人生をかけ、ワールドシリーズ優勝を目指して地球の裏側まで来ながら、この状況に耐えているスガノにとっても残念なことである」と、右腕を称えつつ、不甲斐ない成績に堕しているチームへの皮肉を綴っている。
J SPORTS 編集部
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