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野球 コラム 2024年8月26日

【広島好き】優勝争いする広島打線の中軸担う「ゾノスエサク」は新たな広島打線の顔となれるか!?

野球好きコラム by 前原淳
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優勝争いの鍵を握る「ゾノスエサク」

優勝争いの鍵を握る「ゾノスエサク」

25年ぶりにリーグ優勝した16年の広島には、打線の顔となるトリオが誕生した。前年まで若手の注目株とされたキクマルコンビに、同学年の田中広輔が加わり、「タナキクマル」と呼ばれるようになった。彼らが1番から3番を担い、高い出塁率と機動力を絡めた打撃で打線を活性化させた。現監督の新井貴浩や急成長を見せた鈴木誠也(現カブス)、ブラッド・エルドレッドなど多士済々。3連覇する18年まで松山竜平や会沢翼、石原慶幸(現バッテリーコーチ)、西川龍馬(オリックス)、安部友裕、野間峻祥…と球団史に残る戦力を擁していた。

投高打低もあるが、今季の広島打線を比べると、小粒感は否めない。2桁本塁打はまだ1人もいない。

広島の躍進はリーグトップの投手力を中心にした守備力にある。先発4本柱の安定感に、守護神栗林良吏までつなぐ中継ぎ陣も厚みが増した。限られた戦力でも、広島は110試合を消化した現在、セ・リーグの首位に立っている。

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後半戦得点力が上がった打線をけん引するのは、小園海斗、末包、坂倉将吾の「ゾノスエサク」トリオだろう。末包が左太もも裏肉離れから復帰した6日巨人戦以降、チーム17試合のうち末包が欠場した2試合をのぞく15試合で同時起用されている。直近3試合で中軸を担うように、14試合で3選手が並ぶ打順になっている。

末包が離脱するまでのシーズン中盤も含め、同時起用された3選手が全員安打を記録した試合は12勝4敗。得点数もシーズンの1試合平均3.0から5.0点に跳ね上がる。

中軸が打てば、打線はつながる。その自覚は末包自身、シーズン中盤から自覚していた。

「中軸で何とか1本でも打てば、打線の巡りも良くなって、(つながりある)打線になってくると思う」

3人の中で末包は最年長ながら入団は最も遅い。同学年の「タナキクマル」がそうだったように、世代が近ければ互いを意識せざるを得ないし、頼り切るようなこともない。刺激し合うことで、成長が促進される。

「今は3番小園、5番坂倉が変わらず状態がいいので、今は4番というよりは3番、5番をうまくつなぎ合わせられる形にはしたいなと。(互いに)“あとは任したわ”とか、“頼んだ”みたいな。全員がいい感じになっているので、それはそれでいいのかなと思います」。

9試合続けて4番を任される末包は2人の存在によって、「つなぎ」の意識をより強くする。24日阪神戦での決勝2点二塁打も、つなぎの意識が逆方向への二塁打となったと自己分析していた。

当時の「タナキクマル」と比較すると、経験値や実績では及ばない。しばらくは秋山翔吾や菊池涼介、野間峻祥といった経験ある選手に引っ張ってもらうことになるかもしれない。「ゾノスエサク」の成長は、今後の優勝争いだけでなく、来季以降のチームを照らしていく明るい希望となる。

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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