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野球 コラム 2024年2月9日

大型補強のロサンゼルス・ドジャース、大谷翔平のプレーはどう変わる?「斎藤隆×AKI猪瀬」が語るMLB新シーズンの見どころ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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斎藤隆さん(左)とAKI猪瀬さん

2024年シーズン・MLBの見どころについて、2006年~2008年までロサンゼルス・ドジャースに在籍し、今シーズンより横浜DeNAベイスターズのアドバイザーに就任した斎藤隆さんと、J SPORTSのMLB解説でおなじみのMLBアナリスト・AKI猪瀬さんが対談。今回はその第1弾です。

※対談は1月25日に行われました。

◆大谷翔平、山本由伸ら大型補強のドジャース

AKI猪瀬:MLBの開幕が近づいてきました。ということで、今シーズンの見どころをお伝えしていきたいと思います。今日は素敵なゲストをお呼びしております。「MLBイッキ見!」ファミリーの斎藤隆さんです。早速ですが、今年のストーブリーグは何と言ってもドジャース。ものすごい補強しましたね。

斎藤隆:本当に驚くばかりですが、特に日本人2人。大谷翔平選手と山本由伸投手ですね。

AKI猪瀬:大谷を獲得して、相当お金を使ったので、山本は無理だろうと言われる中、動きましたね。それに終わらず、タイラー・グラスノー(昨季タンパベイ・レイズ/10勝7敗・防御率3.53)、テオスカー・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ/打率.258 26本塁打 93打点)、ジェームズ・パクストン(ボストン・レッドソックス/7勝5敗 防御率4.50)も獲得しました。今回のドジャースの補強、やりすぎですか?

斎藤隆:いや、僕はそれぐらいはやるだろうと思っていました。ドジャースはリーグチャンピオンを取るのは当たり前。その先のワールドチャンピオンが、毎回の大きな課題で、彼らの一番の目標。そのために補強を本気でやってきたな、というところです。

AKI猪瀬:10年近く、ずっとポストシーズンに出ているのに、世界一は2020年のコロナ禍でのショートシーズンだけ。でも、大谷が入ったことで、恐らく1番がムーキー・ベッツ(昨季打率.307 39本塁打 107打点)で、2番に大谷(打率.304 44本塁打 95打点)が入って、3番がフレディ・フリーマン(打率.331 29本塁打 102打点)。大谷が3番という報道もありますが、この上位打線はどうですか?

斎藤隆:どの球団のピッチャーもやりづらいのは間違いない。非常にいい1~3番で、全米No.1、30球団で1番と考えていいです。

斎藤隆さん。後ろにはドジャース時代のユニフォーム

◆強力打線で大谷翔平の成績は上昇するか?

AKI猪瀬:今度はエンジェルス時代と違い、1・3番が大谷を守ってくれる打線になります。バッター大谷の成績は飛躍的に上がっていくのか、それともどうなると思いますか。

斎藤隆:いい質問ですね。エンジェルス時代を振り返ってみると、前後のバッターが弱かったり、けがしがちな選手が多かったので、そういう意味では非常に辛かったと思います。一方、ドジャースでは前後がすごいから成績が跳ね上がるかと言ったら、そうとも考えていません。なぜかと言うと、彼は勝ちたい。とにかく彼の言葉を借りれば、ヒリヒリするシーズンの最後を過ごしたい。

そして日本で育った大谷翔平というバッターがチームバッティング、例えばムーキー・ベッツが2塁、これがエンジェルスの時だったら、どの方向でも返そうとなるけど、もし、1点差の7回、8回なら彼は間違いなく、最悪でもワンアウト3塁を作ることを考えてしまう。

となると、大谷がドジャースに行って、前後を固めてもらったとしても、必ずしも成績が飛躍的に上がるとはあまり想像していません。

AKI猪瀬:チームバッティングをする可能性が高いということですね。今日の1本よりもチームの1勝を優先するだろうと。

斎藤隆:一方で5-0の4打席目とか、あるいは一方的な試合になった時の大谷は、今まで通りのイメージで見てもらってもいいと思います。

MLBアナリストのAKI猪瀬さん

◆ドジャー・スタジアムは大谷翔平に有利?

AKI猪瀬:隆さんがドジャース時代(2006~08年在籍)は典型的なピッチャー有利のボールパークと言われていましたが、近年のパークファクターを見るとドジャー・スタジアムは若干ホームランが出やすくなってきています。

これはジャスティン・ターナー(2014~22年在籍/現トロント・ブルージェイズ)に聞いたところ、平均気温が上がりっぱなしになっているので、ボールがよく飛ぶようになっていると言っていました。実際に隆さんがドジャー・スタジアムで投げていた肌感覚として、大谷はどこに行ってもホームランは大丈夫ですよね?

斎藤隆:エンジェルスのスタジアムと、ドジャー・スタジアムの距離感の違いはあまり感じないと思います。むしろ、エンジェルスの球場の方が、投げている感覚では飛ばない感じを持っていました。

ドジャー・スタジアムはポール際が入ると思います。あとセンター方向も意外に入ります。逆に右中間、左中間は入りづらいところで、完璧に打ち抜いた打球しか入らない、そんな印象があります。

◆大谷翔平、ロサンゼルスのメディアやファンとの関係

AKI猪瀬:エンジェルスは、日本人記者を除くと番記者が常に3人ぐらいしかいない。この牧歌的なエンジェルスから、今度は騒がしいドジャースです。実際にドジャースはどうですか?

斎藤隆:これまでとは比べ物にならないぐらい、彼の周りは騒がしくなると思うので、ここは通訳の水原一平君を始めとする、スタッフの腕の見せ所だと思います。彼の話す時間や聞かれる内容を最初に精査しておいて、できる限りトレーニングや身体のケアに時間を作ってあげることかなと。

AKI猪瀬:大谷は10年7億ドル(約1,020億円)の年俸で移籍しました。その年俸に見合った活躍ができていればいいですが、できなくなった時はどうですか?

斎藤隆:考えたくないですけどね。ただ、できなくなったというのを聞くとイメージするのが、J.D.ドリュー(2005~06年在籍)。ライトを守って4番やクリーンアップを打っていたけど、彼は打席に入っても守りについてもブーイングだった。それを実際に見ていましたが、大谷がそういう風になるのかと言われると、到底そうは思えない。

AKI猪瀬:メディアとファンとの距離感を、早くつかんでほしいですね。

斎藤隆

【斎藤隆プロフィール】

1970年生まれ。宮城県出身。東北高校から東北福祉大学へ進み、1991年のドラフト1位で横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に入団。2005年まで在籍し、2006年からロサンゼルス・ドジャースに移籍。

その後、ボストン・レッドソックス、アトランタ・ブレーブス、ミルウォーキー・ブルワーズ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスを経て、2013年から日本球界に復帰。地元・仙台の東北楽天ゴールデンイーグルスで、2015年まで現役を続けた。

引退後は野球解説者のほか、サンディエゴ・パドレスにインターンとして留学。2020年に東京ヤクルトスワローズ、2022・23年位には横浜DeNAベイスターズの投手コーチを務めた。

J SPORTS編集部

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