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2012年、13年は東出輝裕、2014、15年は梵英心と、同級生の二遊間コンビがこの役職を務めています。高卒ルーキーの時代から一軍で起用され続けた東出ですが、現役晩年で2012年は、この年入団した菊池涼介に定位置を奪われて前年までの6年連続100試合以上出場から91試合出場にとどまり、2013年は開幕前に左膝の前十字靱帯断裂の重傷で一軍出場なしに終わっています。
梵も田中広輔の台頭で2014年は三塁手での起用が中心となり114試合出場、2015年は96試合出場と、こちらも4年ぶりに出場数が2ケタに減少しました。
2016、17年の小窪哲也、2018、19年の會澤翼は、エースやクリーンアップといった中軸ではありませんでしたが、チームの精神的支柱、リーダー的存在の選手でした。小窪は代打の切り札として活躍し、會澤は2年連続ベストナインに選出されており、リーグ3連覇を達成したチームの貴重な脇役として存在感を発揮しました。會澤は2021年から日本プロ野球の選手会長も務めています。
2020、21年は田中広が選手会長に就任。リーグ3連覇の中心的存在だったタナキクマルの一角としてチームを引っ張る存在でしたが、選手会長の2年間は右膝の故障もあり、112試合、81試合と出場機会を減らしています。同級生の3人は丸佳浩がFA移籍してしまいましたが、残った2人で菊池涼介ではなく、田中広が選手会長というのは、なんとなくしっくりくるような気もします。
今季までの大瀬良も含めて、選手会長を務めた選手は黒田を除いて成績的にはやや下降気味にあるようです。一軍デビューを果たした2012年に全試合出場を果たして以来、毎年のように期待されながら規定打席到達は2020年の一度のみの堂林ですが、新たな肩書きが飛躍への起爆剤となるか。注目したいところです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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