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フィリーズが王手。難攻不落のフィラデルフィアで、四面楚歌のダイヤモンドバックスに勝ち目はあるか?ナ・リーグ チャンピオンシップシリーズ
MLBコラム by J SPORTS 編集部第6戦 フィリーズvs.ダイヤモンドバックス
ナショナルリーグ チャンピオンシップシリーズは、フィリーズが敵地での第5戦を制したことで、3勝2敗とワールドシリーズ進出に王手をかけた状態で、本拠地『シチズンズ・バンク・パーク』での第6戦を迎えることとなった。
『MLB.com』によると、ポストシーズンにおけるベスト・オブ・セブン(4戦先勝)のシリーズで3勝2敗としたチームは、これまで112回中79回(71%)そのシリーズを制覇しており、さらに2-3-2方式のベスト・オブ・セブンシリーズで、本拠地での2試合を残して3勝2敗としたチームとなると、80%がそのシリーズを制覇しているとのこと。
これだけも、ダイヤモンドバックスが克服しようとしている障壁の高さが如何ばかりかイメージできるが、その舞台がMLB最強のホームアドバンテージと言われるフィラデルフィアのシチズンズバンクパークとなると、その難度の高さは、ほとんどミッション・インポッシブルとなる。
というのも、これはシリーズの展望記事(https://news.jsports.co.jp/baseball/article/20190310226003/)でも記したことだが、あれからさらに本拠地で2勝を加え、このポストシーズンのホームにおける成績を6勝0敗としたフィリーズは、同スタジアムにおけるプレーオフの成績を28勝11敗とし、シリーズ開幕前の時点で既にMLB史上最高だったポストシーズンにおける勝率(最低20試合を開催したボールパーク)を驚異の.718に上昇させているのである。
ダイヤモンドバックスにとって後がなくなったこの第6戦は、比喩ではなく、物理的にも文字通りの「四面楚歌」なのである。
そんな難攻不落の要塞に乗り込むダイヤモンドバックスが超えなければならない第1関門は、フィリーズ先発右腕のアーロン・ノーラだ。ノーラはこのポストシーズンで3試合に先発登板し、18回2/3を投げ、3勝0敗、防御率0.96、19奪三振2四球と、無双状態を維持し続けており、本拠地で先発した第2戦でも、6回3安打無失点、7奪三振無四球とダイヤモンドバックス打線相手に支配的なパフォーマンスを見せている。
ダイヤモンドバックス先発のメリル・ケリーは打たせて取るタイプの投手であり、今のフィリーズ打線の勢いを考えると、1、2本の被弾は勘定に入れておくべき状況と言える。しかし、ブルペンとなるとダイヤモンドバックスがアドバンテージを持っており、実際、ブルペンゲームとなった第4戦はアリゾナが競り勝っている。
一方、フィリーズは2試合連続セーブ失敗で、衰えを隠せないクレイグ・キンブレル、不安要素でしかないオリオン・カーケリング、そしてポストシーズンの防御率は0.00と、数字的にはノープロブレムを装いつつも、実のところ被安打や与四球はそれなりにあり、1イニング投げきれないこともままあるセランソニー・ドミンゲと、安心できるブルペンの持ち駒が限定的だ。
ダイヤモンドバックスは試合序盤に1、2点取りつつ、5回途中くらいまでにノーラをマウンドから下ろし、その時点でリードとは言わないまでも、僅差のゲームを作ることことができれば、十分に勝機は見いだせることだろう。
そうなると、フィリーズのように多くの大砲を擁していないダイヤモンドバックスとしては、このシリーズではほとんど活かせていない、今季MLB2位の盗塁数を誇る自慢の機動力を存分に活用したいところである。
J SPORTS 編集部
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