アストロズvs.レンジャーズ、合わせて4276勝、4度のワールドシリーズ制覇の名将対決。ア・リーグ チャンピオンシップシリーズ

アストロズ vs. レンジャーズ

今季のアメリカンリーグ チャンピオンシップ（ALCS）は、ディビジョンシリーズで唯一下位シードのチームに下剋上を許すことなく、7季連続でのチャンピオンシップ進出を果たしたアストロズと、ワイルドカードシリーズから2シリーズ連続スイープとなる破竹の5連勝で、ペナント獲りに臨むこととなったレンジャーズというテキサスのライバル対決となった。

【アメリカンリーグ】

◆ワイルドカードシリーズ
ツインズ（中地区優勝）☆2-0　ブルージェイズ（ワイルドカード3位）
レイズ（ワイルドカード1位）0-2☆レンジャーズ（ワイルドカード2位）

◆ディビジョンシリーズ
オリオールズ（東地区優勝）0-3☆レンジャーズ
アストロズ（西地区優勝）☆3-1　ツインズ

◆リーグチャンピオンシップシリーズ
アストロズ vs. レンジャーズ

レギュラーシーズン最終戦までア・リーグ西地区の覇権を争ったチーム同士の対決で、果たして軍配はポストシーズンの勝ち方を熟知したワールドシリーズのディフェンディングチャンピオンに上がるのか、あるいは勢いに乗るレンジャーズが勝ち名乗りを受けることになるのか、否が応にも見どころの多い好勝負への期待は高まるばかりである。

また、両チームともにダスティ・ベイカー、そしてブルース・ボウチーという、ワールドシリーズ制覇を経験している百戦錬磨の監督が率いているだけに、ベースボールの妙味が詰まった熱戦は確約されたようなものである。

『MLB.com』のサラ・ラングス記者も、この名将対決に対し、大いに期待を寄せているようで、「人間データマシーン」とも言える彼女は、現地13日付で「（2人合わせて）4276勝、4度のワールドシリーズ制覇：これは長年語り継がれるALCS」と題した記事を投稿。

その冒頭で、「ダスティ・ベイカーとブルース・ボウチーの野球が、生で目撃できる我々はかなり幸運である。彼らは多くを達成し、多大なる敬意を集める、我々のゲームにおける2大巨頭なのである」と前置きした。

そして、「ともに監督として26シーズン目にあり、2人合わせて監督として4276勝と4度のワールドシリーズ制覇を誇り、ともに数え切れないほどの選手やファンに影響を与えてきた」と続けている。

そんな名将対決を前に、敢えてシリーズに対する月並みな勝敗予想をするとしたら、近年のALCS常連チームであり、経験値というアドバンテージに加え、ホームアドバンテージも有しているアストロズに分があるように思えるが、『MLB.com』で戦力分析を行ったデビッド・アドラー記者は、意外にもレンジャーズの勝ち抜けを予想している。

同記者は現地13日付で投稿した記事の末尾で、ALCSの勝ち方を知り尽くしているアストロズを「王座から引きずり下ろすのは難しい」と断りつつ、「しかし、誰かにそれができるとしたら、それは全シリンダーが点火しているレンジャーズだろう」とした。

さらに、「10月の仕事を如何に遂行するかを知っているアストロズ同様、レンジャーズが招聘した（コリー・）シーガー、（マックス・）シャーザー、（ネイサン・）イオバルディ、そして監督としてワールドシリーズを3度制覇しているブルース・ボウチーといったリーダーたちも、それを知っている」と論じた。

その上で、「アストロズはレギュラーシーズン最終日にレンジャーズから地区優勝を盗み取った。レンジャーズが、勝者総取りの第7戦でアストロズからペナントを盗み取るだろう」と予想している。

【ナショナルリーグ】

◆ワイルドカードシリーズ
ブルワーズ（中地区優勝）0-2☆ダイヤモンドバックス（ワイルドカード3位）
フィリーズ（ワイルドカード1位）☆2-0　マーリンズ（ワールドカップ2位）

◆ディビジョンシリーズ
ブレーブス（東地区優勝）1-3☆フィリーズ
ドジャース（西地区優勝）0-3☆ダイヤモンドバックス

◆リーグチャンピオンシップシリーズ
フィリーズ vs. ダイヤモンドバックス