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プロ野球2023公式戦
【ハイライト動画】広島 vs.中日(9月2日) 森下暢仁、9回1失点の完投
二塁守備では相変わらず投手を助ける好守をしばしば見せているが、圧巻だったのが30日の巨人戦。1点リードの4回表、2死満塁の場面で打者・菅野智之のピッチャー返しを大瀬良大地がグラブに当て、高く上がってバウンドしたところを菊池が素手でキャッチし、そのまま一塁に送球して間一髪でアウトにした。
その他にも1・2塁間のヒット性の当たりを絶妙な動きで処理してアウトにするなど、ファインプレー3連発で勝利に貢献。10年連続ゴールデングラブ賞がダテではない異次元のプレーを見せた。
◆安定の先発4本柱も、打線の援護が…
先週、先発投手で勝ち投手になったのが30日の大瀬良と2日の森下暢仁。大瀬良は菅野とのかつてのエース対決で6回無失点。味方の好守備にも助けられて今季6勝目をマークした。森下は三者凡退が3イニングと、常に走者を背負う苦しい投球だったが、9回116球を投げ切り、失点はソロ本塁打の1点のみで、今季二度目の完投勝利を挙げた。
2人の他にも31日は床田寛樹が初回に守備の乱れもあり2失点したが、2回以降は立ち直って7回2失点。味方の援護がゼロで、岐阜長良川球場での凱旋登板を白星で飾れなかったが、ハイクオリティースタートで試合はつくった。
29日の九里亜蓮は7回途中4失点で勝敗なしだったが、2021年以来10月以来となる中4日で先発した3日は、炎天下でのデーゲームの中、5回1失点と好投。打線の援護がなく6敗目を喫したが、先発投手として結果を残した。先週の6試合中、5試合が3得点以下で完封負けが2試合と、打撃陣の奮起が望まれる。
***** 週間MVPは、投手はリリーフ陣で大道温貴が3試合、中崎翔太、アンダーソンが2試合で無失点、アドゥワ誠が勝利投手と地味ながら活躍を見せていますが、印象度という意味では9月に入ったとは言え、猛暑が続く中でのデーゲームを一人で投げ切った森下を選出。
野手は、末包昇大がプロ初の代打本塁打など3試合連続本塁打を記録し、小園海斗(.320)、デビッドソン(.316)西川(.313)、堂林翔太(.308)が週間打率3割超えを記録していますが、やはり守備でのインパクトが強烈だった菊池にしたいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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