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野球 コラム 2023年2月28日

二刀流、大谷翔平の言葉にWBCでの勝敗を背負う気概を感じた

野球好きコラム by 山田 結軌
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やや“行間を読む”解釈になる。あるいは、曲解になってしまうかもしれない。ただ、二刀流の言葉から、日本を背負う気概のようなものを感じた。エンゼルスの大谷翔平投手(28)が2月16日に行った春季キャンプ初めての会見でのコメント。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で米国代表を引き合いに日米での野球の違いを問われたときだ。

「一番の違いは、やっぱりレベルですよね。そこは変えようがないこと。僕自身もレベルの高いところでやりたいと思って(メジャーに)きましたし、実際にやってみて、それは、そうだな、と」

野球のレベルは米国の方が上だ、というのは体験し、肌感覚で理解した。今回のWBC米国代表が侍ジャパンより、上か下か、ではなくメジャーリーグと日本プロ野球を比べたらトータルや平均では、メジャーのレベルが上、という意味だ。だからこそ、メジャーの一線で戦っている二刀流の言葉には裏付けがある。

「レベルの差は徐々に徐々にですけど、たぶん詰まってきているとは思う。日本の野球も素晴らしいところがたくさんありますし、総合的に見たときに、もっともっと上にいける可能性も、もちろん持っていると思う」

メジャーを経験し、そのトップで戦い続け、結果と実績のある選手。日本代表の中ではダルビッシュ(パドレス)と大谷だけ。戦う前の時点でメンタル的に対等に渡り合える存在だ。WBCで優勝するという必死さやモチベーションは他チームに比べ、おそらく日本が上回っている。一流メンバーがそろうとはいえ、米国や、ドミニカ共和国はある種の“お祭り”イベントとして、代表のユニホームを着た試合を楽しみにやってくる。

ブルペンで笑顔の大谷

ブルペンで笑顔の大谷

今の時点で「変えようのない」という自分たちよりもレベルの高い相手。今は世界一の選手になろうとしている大谷でさえ、メジャー移籍から3年間は右肘や左膝の故障があったにせよ、順応するまでに一定の時間を要した。敵の強さ、ポテンシャルの高さを自覚しているからこそ、心構えも、実戦での対応の仕方もジャパンのメンバーに伝えることができる。

エンゼルスでの過去5年、残念ながらポストシーズン争いはできていない。一昨年9月に切実に語った「もっともっと楽しい、ヒリヒリするような9月を過ごしたい」と一戦必勝の緊張感を渇望している。だからこそ、WBCへの出場を熱望してきたかと問われれば「ポストシーズンとWBCはまた別」と関連を否定している。

投打において、己が中心になるということは、承知の上。「勝つことだけを考えて」というシンプルな言葉にしびれる戦いを求める競争心がにじむ。日の丸を背負って、世界一へ導く中心になる。

大谷は、まもなく日本へ到着する。

(文・山田結軌=サンケイスポーツMLB担当)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツには2007年4月入社。阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。

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@YamadaSANSPO

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