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野球 コラム 2019年6月29日

大谷翔平がエンジェルスと地元にもたらした経済効果とは?

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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エンジェルスの大谷翔平が、日本時間28日(現地27日)のアスレチックス戦で、2年連続2桁本塁打となる今季10号2ランを放ったのは既報の通り。

前日3安打と大暴れした大谷は、内角低めの難しいボールを逆方向へ弾き返してその日3本目の安打を打っているが、その翌日に放った10号本塁打でも同じような内角をえぐるボールをセンターバックスクリーンへ。

現地実況はお馴染みの「ビッグ・フライ!オオタニサン!」に続き、リプレイ映像を見ながら次のようにコメントした。

「どうやったらあの球を策越えにできるんだ」
「内角低めの速球をセンター方向へ運んだぞ」
「なんてスイングなんだ!」
「なんて力強いんだ!」
「昨日のレフト前ヒットも同じようなスイングだったが、こっちの方がさらに内側だったかもしれない」

ところで、地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』は現地26日付で電子版に大谷のもたらす経済効果に関する、なかなかに興味深い記事を掲載しているので、本日はこちら紹介しよう。

記事の中で筆者のビル・シェイキン記者は、「メジャーリーグでの1年半のなかで、オオタニは打者、投手、そして経済的効果をもたらす者という、3重の脅威として自らの地位を築いた」とした上で、次のように、経済的効果に関する部分の具体例を挙げている。

「昨シーズン、ショウヘイ・オオタニはルーキーとして、少なくともエンジェルスが彼に払った年俸の2倍の利益を生んだはずだが、恐らくその額はさらに多いだろう」。

大谷の年俸は標準的な新人の給料である54万5千ドルだった。エンジェルスはこの他に、契約ボーナスとして230万ドルを支払い、さらに大谷が日本で在籍したチームに放出費として2000万ドルを支払っている。見返りとして、球団は契約の権利を最低でも6年間確保した。

エンジェルスは大谷が彼らにもたらした、利益の正確な額を明らかにするのは断った。しかしながら、エンジェルスのジョン・カーピノ会長によると、球団は彼と契約して以降、日本企業と6つの新たなスポンサー契約を結んでいる。

「我々は6桁規模のスポンサー契約を複数結びました」とカーピノは述べた。

さらにエンジェルスの観客動員数は、大谷が先発投手としてプレーしたホーム5試合では、11%増加。

仮に、チーム・マーケティング・レポートが算出したように、ファンがチケットの平均額である30.26ドルを支払ったとすると、エンジェルスのチケット売上げは約60万ドルの増益となるのである。

この数字には、大谷が投手ではなく打者として出場した試合の増加分が含まれておらず、また、食事、ドリンク、駐車場代、そして物販による追加収益も含まれていない。

メジャーリーグ機構の報告したところによると、人気者であるトラウトは最高の野球選手であり、エンジェルスの顔でありながらも、昨季は大谷のユニフォームの方がトラウトのユニフォームよりも売れたとのことである。

さらに記事では、この他にも昨年は日本から大谷目当ての団体旅行客が押し寄せたことで、地元オレンジカウンティのショッピングセンターや地ビール会社、さらにはアナハイム全体の観光業にも増益が出たと報じている。

「日本のファンに野球観戦以外でなにかお勧めは」と大谷本人に訊いたところ、日本から来た経済波及効果の脅威は笑いながら、次のように答えたそうである。

「僕がどのようにオフの日を過ごせばいいのか誰かに教えて欲しいですね」。

J SPORTS編集部

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