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ディフェンディングチャンピオンの坂本花織が日本女子選手として初めての世界選手権3連覇に挑む | ISU世界フィギュアスケート選手権2024 女子シングル プレビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部すでにベテランの域に入った坂本とともに日本を代表するのは、初出場18歳の2人。今季のGPファイナルで、坂本と揃って3位表彰台乗りを果たした吉田陽菜と、全日本選手権で坂本に次ぐ2位に飛び込んだ千葉百音だ。
吉田は3回転アクセルという大きな武器を持つ。ただ本格シニア転向の今季、その3Aにもがいている。国内大会ではクリーンに認定されるが、国際大会では、常に多少の回転不足を取られてしまうのだ。GPファイナルのFSでもやはり、小さな「q」(4分の1回転不足)マークがついた。
だから初めての大舞台に向けて、吉田は作戦を変更した。SPは柔軟に。調子によってはためらわず大技を封印する。全日本まではSP・FSともに冒頭に3Aを組み込んできたが、GPアメリカ杯SPで1回転しか効かせられず、ノーバリューとなった苦い経験がある。2月半ばのタリンク・ホテルズ・カップは、すでに2A構成に変えている。一方のFSは3Aを飛ぶ決意。2月のISUアワードで「最優秀新人賞」に選ばれた吉田には、失敗を恐れず挑戦する権利がある。
2月上旬の四大陸選手権を制したことで、千葉も一気に世界トップスケーターの仲間入りを果たした。ノーミスで2本揃え、パーソナルベストを9点以上も更新。今季に限れば坂本、ルナ・ヘンドリックスに続く上から3番目の得点だ。またワールドスタンディングが23位から13位へとジャンプアップし(今大会参加者としては10位)、おのずと今大会の滑走順も最後から2グループ目へと浮上する。
千葉本人の自信も大きく跳ね上がった。凄まじい緊張と疲労に負けず、全力で戦い、伸びやかなスケーティングや精緻なジャンプを余すところなく披露したのだから。初めての世界選手権でもきっと緊張するだろう。四大陸チャンピオンとしてのプレッシャーも感じるかもしれない。ただ上海で示した強いメンタルがあれば、モントリオールでも素晴らしい滑りができるはずだ。
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