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浅田真央選手が、ソチ五輪で引退と発言したことが話題になっている。だがバンクーバー五輪終了直後から、もう一度五輪に挑戦することを目標にして、張り詰めた糸のように自らを厳しく律してきた彼女が、ソチでアマチュア競技生活を終えたいと考えているのは、関係者にとっては特に驚くようなニュースではなかった。
高橋大輔、浅田真央、鈴木明子、織田信成らが今のところソチ五輪シーズンでアマチュア競技を引退すると発表している。今の日本のトップ選手、半分が抜けることになるが、その後の日本スケート界は、どうなっていくのだろう。
男子では、小塚崇彦、無良崇人、町田樹らはまだソチ五輪後の予定についてははっきりと表明しておらず、アマチュア競技に残ってくれることが期待できる。男子はまだしばらく、日本勢の層の厚さをキープすることができそうだ。そして現在18歳の羽生結弦は、少なくても2018年平昌五輪まで日本勢を引っ張っていってくれることだろう。ハビエル・フェルナンデス、デニス・テンらの若手たちと良いライバル関係を保っていくことができそうだ。
女子ではやはり18歳の村上佳菜子が、ソチ五輪後の日本女子を背負っていくことになるだろう。すでに世界選手権を3度経験し、表彰台に到達するのも時間の問題の彼女にとって、これは荷が重過ぎるプレッシャーではなく、ごく自然なトランジションに違いない。また若手では宮原知子らがシニアに上がって活躍することが期待できる。彼女たちがメダルを争うことが予想されるのは、米国のグレイシー・ゴールド、クリスティーナ・ガオ、ロシアのアデリーナ・ソトニコワやエリザヴェータ・トゥクタミシェワなど、同世代のティーエイジャーたちなどだろう。
また今のジュニア界を制している、さらに下の世代のロシア勢も手強い相手になることが予想できる。エレーナ・ラディオノワ、ユリア・リプニツカヤ、アンナ・ポゴリラヤの3人は、今季の世界ジュニアの表彰台を独占した。かつて日本女子が、シニアの世界で君臨する前にまずジュニアの世界でパワーハウスと呼ばれたように、彼女たちの時代もいずれはやってくるに違いない。もっともラディオノワ、リプニツカヤはまだ子供体型なので、彼女たちが第二成長期をどのように乗り越えるかによって今後の女子フィギュアスケートの予想図は、だいぶ変わってくることになりそうだ。
田村 明子
盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。
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