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2002年ソルトレイクシティ五輪で銀メダル、2006年トリノ五輪で優勝し、復帰した2010年バンクーバー五輪では再び銀メダルを手にした帝王エフゲニー・プルシェンコ。現在30歳の彼だが、来年祖国で開催されるソチ五輪に出場することを目指すと公言し、2012年12月、10回目のロシア選手権タイトルも手にした。
2013年1月にザグレブで開催された欧州選手権では、8回目となるタイトルを守るためにやってきた。だがかねてから椎間板ヘルニアの問題を抱え、これまで何度か手術、ブロック注射などの治療を重ねながらトレーニングを続けてきた。ザグレブでは試合前日の公式練習で激しく転倒し、もともと悪かった腰を打って痛みを悪化させたという。
チームドクターには棄権を勧められながらも、SPの氷の上に立った。出だしの3ルッツでステップアウトし、3アクセルで転倒。それでも王者の意地を見せて3ループ+3トウループを降りて結果は6位。
「直前になって4回転をやらず、3ルッツをやることに決めた。失敗したのは、気持ちの切り替えがきちんとできていなかったのかもしれない。だが3アクセルは、自分にとっては許せないミス。目をつぶってもできるジャンプなので、転倒したのは腰のせいではない。集中力を欠いてしまったのかもしれない」とコメントした。
なぜ無理をしてまで、ここで滑ろうと思ったのか、と尋ねるとこう答えた。
「試合の経験がもっと必要だったから。アイスショーと試合というのは、まるで違うもの。自分は最近ほとんど試合に出ていなかったので、ここに出場することは大切なことだった」
練習、というのはあくまでソチ五輪を目指すために、という意味に違いない。だがその日のうちに、2日後のフリーは棄権することが発表された。
ロンドン世界選手権は翌年のソチ五輪の出場枠を決める大切な大会だが、誰がロシア男子を代表してロンドンに派遣されるのか、まだ現時点では発表されていない。かつては世界最強を誇ったロシア男子も、現在では世界選手権出場枠がたった1つになってしまった。ロンドンでロシア男子は、ソチ五輪出場枠をいくつ獲得できるのか。そしてプルシェンコは望み通りソチ五輪の代表になれるのか。長年フィギュアスケートというスポーツに貢献してきた彼だけに、今や満身創痍となったプルシェンコだが、彼の最後の舞台での活躍を願う人々は多い。
田村 明子
盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。
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