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12月12日、GPファイナルも終了し、フィギュアスケートのシーズン前半もこれで一段落ついた。男子では、今季ファイナルタイトルを射止めたのは、カナダのパトリック・チャンだった。これまで何度も「今の採点システムで勝つためには4回転は必要ない」と主張していたチャンだが、今季はスケートカナダから4回転をプログラムに組み込んできて、GPファイナルでもSP、フリーともに挑戦。フリーでみごとに成功させた。もともとスケーティングの巧さでは世界でも1、2を争うと言われる19歳のチャンに4回転が加わり、日本勢にとっても以前にも増して手ごわい相手になった。
昨年に続いてGPファイナル銀メダルを手にした織田信成は、SPで4回転+3回転のトウループコンビネーションをきれいに成功させた。「4回転もしっかり跳んですべてをクリーンに滑るのが目標」と公言していた彼だが、フリーでは転倒があって惜しくも総合2位だった。だが今回のSPの演技でトップに立ったことは自信につながるに違いなく、シーズン後半にかけて4回転の成功率をさらに上げれば、世界の表彰台も夢ではない。
GPファイナル3位だった小塚崇彦は、フランス杯のときほどの質の高い演技こそできなかったものの、比較的安定した滑りを見せてきている。大きく崩れることがなくなったベテランの領域に達したといえる。
高橋大輔はファイナルでは総合4位となってメダルを逃した。公式練習で小塚と衝突という不遇な事故もあったものの、「あの程度のことに影響を受けない体力、精神力を作っていかなくてはダメ」と自らを厳しく律する。GPシリーズ中はまだ本来のレベルの演技を見せていないが、決して体調的には悪くはなく、よく動く体にジャンプの調整が合っていないとのこと。全日本ではどのように巻き返してくるかが注目だ。
ブライアン・ジュベールはGPシリーズではジャンプが不調で、ファイナル進出を逃したものの、フランス選手権では無事タイトルを獲得し欧州選手権に挑んでくる。同じくファイナル進出を逃したジェレミー・アボットは、演技の内容的には決して悪くなく、ファイナルに行かなかった時間を練習に費やして全米選手権に備えているに違いない。ファイナルに進出したトマーシュ・ベルネル、フローラン・アモディオらも、世界選手権にピークを持ってくるように調整しているはずだから、これから後半どのような展開になるか、男子はまだまだわからない。
五輪の翌年は毎回のことだが、今季はエフゲニー・プルシェンコ、ステファン・ランビエルなどスター選手が抜け、エヴァン・ライサチェック、ジョニー・ウイアなども競技活動を休んでいる。世界的に見ると華やかさにやや欠けるシーズンに思えるが、それだけに若手が力を伸ばしてくるチャンスでもあると言える。
田村 明子
盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。
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