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中国杯、日本が男女シングル独占優勝
10月28日GPシリーズ第三戦目、中国杯が北京で開催された。男子は、フランス杯で優勝して好調なスタートをきった織田信成が、世界チャンピオンのエヴァン・ライサチェックを破ってここでも優勝を果たした。
SP、「死の舞踏」では3アクセル、3ルッツ+3トウなどを成功させてノーミスの演技で83.35を獲得。2位は「革命のエチュード」のメロディにのって4+3トウループコンビネーションを成功させ81.40を獲得した、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフだった。エヴァン・ライサチェックは「火の鳥」で3ルッツ+3トウなどを成功させたが、3フリップのエッジで減点を受けて80.80を獲得。3位スタートとなった。
フリーでは「チャップリンメドレー」を滑った織田がトップを保ち、総合239.58を獲得してGP大会2連勝。いち早く、12月に東京で開催されるGPファイナルへの出場権を手にした。2位は「シェヘラザード」で3アクセルを2回成功させ、大きなミスなくフリーを滑りきったライサチェック。総合232.17で2位に上がった。ヴォロノフは4回転を成功させたが、後半でいくらかジャンプミスがあり220.39で3位に下がった。イタリアのサミュエル・コンテスティが4位、フランスのヤニック・ポンセロが5位だった。
女子では、鈴木明子が初のGPタイトルを手にした。
SPでは16歳の長洲未来が不調だった昨シーズンからカムバックして62.20でトップに立った。鈴木はルッツのエッジで減点を受けたが、大きなミスなく無難にまとめた演技で59.52を獲得し、4位スタート。だがフリーでは6回の3回転ジャンプを成功させて、総合176.66を獲得。みごと逆転優勝をはたした。これは今季のGPシリーズ前半3大会の中で、フランス杯優勝のキム・ヨナに次いで高いスコアだ。2位は、総合163.27だったフィンランドのキーラ・コルピ。世界銀メダリストのジョアニー・ロシェットはSPで失敗して7位スタートだったが、フリーで挽回して総合163.18で3位に上がった。長洲はフリーでジャンプの回転不足が目立ち、総合5位に。村主章枝は総合7位だった。
ペアでは3シーズンぶりに競技に戻ってきた元世界チャンピオン、申雪&趙博宏が200.97で予想通り優勝を果たした。
田村 明子
盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。
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