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いよいよグランプリもNHK杯でファイナル選出前の最後の試合となった。男子は、昨シーズン活動を休止していた織田信成がSP、フリーともにトップを独走し、総合236.18で優勝。フリーでは4回転に挑み、着氷はよろけたものの4回転としての承認はされた。ジョニー・ウイアーは風邪をひいて体調不調の中、精一杯の演技を見せたが、フリーの後半ではやはりスタミナ切れしてフリップが1回転になるなどの失敗があった。224.42で2位だったが、スケートアメリカ2位の結果と合わせてファイナル進出を手にした。3位は大きな4回転などを成功させて総合217.24を得たヤニック・ポンセロ。スケートカナダでは惜しくも4位に終わったが、ここで初のGPタイトルを手にした。
女子は2007年に続いて、日本人が表彰台を独占するという快挙を遂げた。フリーで2度3アクセルを着氷した(二度目のアクセルは回転不足と判定された)浅田真央が191.13で優勝。2位はシニアGP初出場の鈴木明子が、SP4位から盛り返して初メダルを手にした。中野友加里は負傷と闘いながらも、安定した演技を見せて3位に食い込んだ。浅田、中野はGPファイナル進出決定。他に日本人選手は、小塚崇彦、安藤美姫が出場権を手にした。
田村 明子
盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。
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