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ラグビー コラム 2024年3月22日

初出場の成城学園、自由奔放なパス&ランニングラグビーで全国を驚かせる。全国高校選抜ラグビー大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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また、今回の全国大会の出場は、成城学園ラグビー部にとって大きな意味を持つ。この2月に88歳で亡くなった世界的指揮者である小澤征爾さんは、成城学園中学ラグビー部OBとして知られ、元気だった頃は自転車でふらっと来ては、グラウンドでよく見学していたという。

仲西監督は「(小澤征爾さんには)ここに来ると元気がもらえる、俺も頑張るよ、とよく言っていただきました。今回、推薦されたのは何かの縁かもしれません」。

また、征爾さんの息子で俳優・小澤征悦さん(49歳)と幼なじみの佐藤HCは「どこかのタイミングで、全国大会に出場して恩返しがしたいと話していましたが、こんなに早くその機会が来るとは思っていませんでした。喜んでくれると思いますし、征爾さんも着た成城ジャージーで全国大会に出るのはうれしい」としみじみと話した。

ボールを動かす展開ラグビーで勝負する

今季のスローガンは『我』と定めた。染谷主将は「今年のチームは個性があり、我が強い選手が多い中でも、規律を守りつつ自由を突き詰めるのが最終的なテーマです」と話した。

佐藤HCは「一番資料の少ないチームなので全国を驚かせたい。他のチームではやってはいけないことをある程度許しているので、ボールがつながったらうちのペースになる。全国の舞台は甘くないですが、可能性にかけたい」と話した。

昨季の花園予選決勝

成城学園は選抜大会の出場の勢いを春季大会につなげて、3度目の花園出場も目指している。初となる選抜大会の1回戦は中国ブロックの王者・石見智翠館(島根)と対戦する。

「良い勝負になる可能性もあるし、大差になる可能性もある。チャレンジします」(仲西監督)。小さい頃から一緒にプレーしている成城ラグビーの絆と、個性を活かした自由奔放なパス&ランニングラグビーを武器にアップセットを狙う。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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