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ラグビー コラム 2023年7月20日

【RWC2023出場国紹介:オーストラリア】策士エディー・ジョーンズはどんな手を打つ? 過去2度の優勝国がダークホースに

ラグビーW杯2023出場国紹介 by 村上 晃一
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アルゼンチン代表戦では期待のWTBマーク・ナワンガニタワシ(22歳)が95mの独走トライを決めるなど期待に応えた一方で、BKラインの突破役であるアウトサイドCTBレン・イキタウが肩を痛め、RWCにぎりぎり間に合うかどうかという状況になった。イキタウに代わるCTBが誰になるかも気になるところだ。

ラグビーワールドカップ2019 準々決勝 イングランドvsオーストラリア

小型カンガルーにちなんで「ワラビーズ」の愛称で親しまれるオーストラリア代表は、1900年前後からタスマン海を挟む隣国であるニュージーランド代表と切磋琢磨してきた。昨年まで175試合して45勝と大きく負け越しているが、RWCでは1991年の準決勝、2003年の準決勝でニュージーランドを破り、1991年、1999年で優勝。選手同士の間隔を極端に狭くしたショートライン戦法や、鉄壁のディフェンスシステムを創り上げるなど革新的なスタイルで頂点に立った。しかし、2015年のRWCで準優勝した以降はテストマッチの戦績は振るわず、2022年は5勝9敗。デイブ・レニーHCは解任され、ジョーンズHCが引き継ぐことになった。

既述の共同キャプテン、フーパー、スリッパ―、リーグワンでプレーする3人に加え、身長203cm、体重145kgの巨漢LOウィル・スケルトン(31歳)、身長208cm、体重127kgの長身LOリッチー・アーノルド(33歳)、フィジー人の両親を持つNO8ロブ・バレティニ(24歳)ら、サイズも大きく才能豊かな選手が多くおり、多彩な攻撃が可能だ。このあとは、7月29日にニュージーランド代表と対戦。この試合はTRCと両国の定期戦ブレディースローカップを兼ねる。そして、ブレディースローカップ単独の試合として8月5日にもニュージーランド代表と戦い、8月28日のフランス代表戦を経てRWC本番を迎える。

プール戦の強敵はウェールズ代表(9月24日)だが、それまでにジョージア代表、フィジー代表を破り、上り調子で臨みたい。プールCの上位2チームは、準々決勝で日本代表がいるプールDと戦うことになっている。ジョーンズHC率いるオーストラリア代表と日本代表が対戦する可能性があるわけだ。ベスト8以上を目指す日本代表にとっても目の離せないチームである。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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