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ラグビー コラム 2020年5月7日

共感しながら言い切る。 ~よく勝つラグビー指導者の話~

be rugby ~ラグビーであれ~ by 藤島 大
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共感には想像力も含まれる。ラグビー史上の名指導者、カーウィン・ジェイムスは、ウェールズの熱烈な民族主義者であった。1971年のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズの指揮を託されると、アングロサクソンとケルト、アイルランド共和国と英国の北アイルランド、あるいはオックスフォード大学の卒業生と炭鉱労働者などなど異なる背景を抱く選手たちに最初に語った。

「わたしはアイルランド人がイングランド人のふり、あるいはイングランド人がケルト人のふりすることを、あるいはスコットランド人がスコットランド人でなくなることを望まない。きみたちアイルランド人はフィールド外では至高の観念論者、そしてフィールドではキルケニーキャッツ(たがいに尻尾だけになるまで闘ったと言われる猫)のような闘士でなければならない。イングランド人は毅然としてただほかに優越しなければならない。そしてきみたちウェールズ人はきみたち自身のうぬぼれの強い、残忍なやり方で、トリプルクラウンの熱望者でなければならない」(『ラグビーの世界史』白水社)

トリプルクラウンとは「イングランド、スコットランド、アイルランドより上位」という意味である。

カーウィン・ジェイムスの率いるライオンズは「存分に自分を表現する」オープンで即興的なスタイルで、史上初めて敵地のオールブラックスに勝ち越した。共感しながら、そのときの優先順位を考え、力のある言葉とともにすぐに実行する。よく勝つ指導者の条件である。

文:藤島 大
藤島大

藤島 大

1961年生まれ。J SPORTSラグビー解説者。都立秋川高校、早稲田大学でラグビー部に所属。都立国立高校、早稲田大学でコーチも務めた。 スポーツニッポン新聞社を経て、92年に独立。第1回からラグビーのW杯をすべて取材。 著書に『熱狂のアルカディア』(文藝春秋)、『人類のためだ。』(鉄筆)、『知と熱』『序列を超えて。』『ラグビーって、いいもんだね。』(鉄筆文庫)など。 ラグビーマガジン、週刊現代などに連載。ラジオNIKKEIで毎月第一月曜に『藤島大の楕円球に見る夢』放送中。

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