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ラグビー コラム 2019年11月8日

「ラグビーやってみたい!」というタネ

J SPORTSプロデューサーコラム by 杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)
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家族がラグビーの虜に

タッチラグビーは子供にとって追いかけっこの延長。走る走る!

タッチラグビーは子供にとって追いかけっこの延長。走る走る!

約1か月半、45試合におよぶラグビーワールドカップ2019が閉幕しました。
「ラグビーワールドカップロス」の方も多いようですが、日本代表の活躍や各代表チームの奮闘は、日本中にたくさんのタネをまいてくれました。
ラグビーという競技そのもののタネ、運営ボランティアのタネ、パブリックビューイングを楽しむというタネ…。
でも、いちばん多くまいたのは「ラグビーやってみたい!」というタネではないでしょうか?

実際に私の家族が「ラグビーの虜」になりました。
私は業務の関係で、モニター越しに今回の45試合すべてを観戦。
高校まではラグビー部で、スクラム最前列の3番プロップをやっていたこともあり、一般の方より少しだけラグビーの知識があります。でも家族は、これまで全くラグビーに興味が無く、見たことも気にしたこともありませんでした。

ところが大会が開幕し日本代表の快進撃が始まると、家族のラグビー熱が急激に上昇していったのです。

日本代表はもちろん、他の代表チーム情報もチェック

田村選手が出てくると、妻はうっとりとして「ユウ~」と叫び、
小学6年生の長女は「南アのデクラーク、172cmで88kgってガチムチだよね」とつぶやき、保育園年長の次女は「今日はラグビーないの? あーつまんない…」と言うほどに。
家族はラグビーのことで、頭がいっぱいのようでした。

やがて大会も中盤を過ぎる頃には 「ラインアウトでは主に、2番のフッカーがボールを投げ入れるのはなぜか?」とか、「ハーフタイム中の選手は、チェンジングルーム(ロッカールーム)で何をしているのか?」など、話はかなり専門的な領域に入っていきました。

ラグビーボールとともに「公園デビュー」

そして日本の準々決勝戦の頃には、「ラグビーやってみたい!」という声が上がり、ラグビースクールの体験もいいかなと思ったのですが「すぐにでもやってみたい」とのリクエスト。それならばということで、私は押し入れからラグビーボールを引っ張り出して、グランドのある公園へ!
子供たちより、妻の方が初めて触る楕円形のラグビーボールに興味津々。その軽さや大きさ、蹴ってみると予想外の方向へ行くことに驚いていました。

「教えてよ!」ということで体験してもらったのは、未経験者でも安全に楽しめるラグビー。
(初めてやる動きが多いので、全速力や全力でやらずに、イメージとしてはゆっくりとしたジョギングや準備運動をするように体験してもらいました)

ラグビー体験その1/パス回し

まずは細かいことは抜きにして、丸くなってのパス回し。ラグビーの基本中の基本で、最初は近く、慣れてきたら少し距離をあけてボールを回します。きれいにパスをする方法もあるけれど、やっているうちに自然とそれっぽいパスが出来るようになるんです。

ラグビー体験その2/ランパス

ランニングパスのことで、横一列になって、隣の人にパスを回しながら走ります。出来ればスローフォワード(ボールを前に投げないように)に気を付けて、ボールを受けたら隣の人の前に出てパスをして、それを右から左、左から右と何往復かします。

ラグビー体験をやっていると、ちらちらとこちらを見ているファミリーを発見。
どうやらサッカーボールを使ってラグビーをやっているようで、子供たちもラグビーボールを触りたそうに眺めていました。

ラグビーボールが仲間を作る

「もしよろしければ、一緒にラグビーやりません?」と声をかけると「やってみたかったんです」と小躍りするママさん。
体験その1&2を今一度みんなでやってみて進んだ次の体験は…

ラグビー体験その3/タッチラグビー

2チームに分かれて、パスをまわしながらゴールを目指すラグビーです。もちろんラグビーの醍醐味、トライもできます。タックルは禁止で、その代わりにタッチ。3回タッチで攻守交替して、前後半5分ハーフでいざキックオフ! 大人と子供が混じってなので、もちろん安全第一で、そして多少ボールを前に投げたり落としたりしても、細かい反則は取らずにそのままプレーします。子供にとっては、鬼ごっこの要素が多いタッチラグビー。子供は大人よりも小回りが利くので、何度も独走トライを決めてくれました。
みんな汗だく、でも初めての「ラグビー」に目はキラキラ!

タッチラグビーを共にしたママさんは「ラグビーやってみたいなんて、ワールドカップ始まるまでは全然思いませんでした。でも、実際にラグビーボールでやってみるとドキドキしちゃう!ポチっちゃおうかな~。野球のボールとグローブもってじゃないけれど、これゼッタイ、公園にラグビーボール持っていこうよって日が、来ますね!」

お役に立ててうれしいです!なんて答えていると、そのママさんはモジモジと「あのう、スクラムもやってみたいんですけれど…」との、スクラム経験者へのうれしいお願いが。

「ラグビーやってみたい」というタネは、日本各地で着実に発芽しつつあるようです。

文/写真 杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)

映像はこちら!5分で振り返るラグビーワールドカップ2019

杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)

杉山友輝(J SPORTSプロデューサー)

若手のADを見るとすぐに「メシくってるか?」という昭和臭いプロデューサー。担当競技は卓球・ラリー・ゴルフ。毎日自らで作ったカスピ海ヨーグルトを食べるのが健康法。ニックネームはスギP。

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