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反則を続けたジャガーズを自陣深くに追いやると、ゴール前でペナルティを獲得。チーフスはここで成功率が首位タイ(98パーセント)のスクラムを選択。
ここから攻撃を開始し、フォワードがフェイズを重ねたのち、最後はFBマッケンジーがスペースへアプローチし、難なくインゴールへ。ゴールも自身で決めてスコアは6-10に。
規律が不安定なジャガーズは、前半33分、ハイタックルの反則から自陣へ後退。
ここでチーフスはSOマッケンジーがゴールポストめがけてキック。
ポストカバーに当たったボールは手前に跳ね返り、これを捕球したCTBトゥムア・マヌが見事にトライ。
13人制ラグビーのNRL(ナショナルラグビーリーグ)でも、ポストカバーを利用した同様の奇抜プレーが見られる。チーフスがリードを11点(6-17)とし、前半を折り返した。
前半37分に反則の繰り返しでFLクレマ-がシンビン(10分間の一時退出)となっていたジャガーズ。後半3分にもPGを決められ、6-20という厳しい戦いに。
しかし司令塔の足技が冴えた。
後半6分、敵陣に入ったジャガーズはラインアウトモール。相手に反則が出ると、SOホアキン ディアス・ボニーラが大外へピンポイントのキックパス。
これをFBホアキン・トゥクレットがインゴールで捕球とほぼ同時にグラウンディングした。
2人の華麗な合わせ技でトライ(ゴール成功)を生み出すと、後半17分には、途中出場の代表主将パブロ・マテーラがビッグゲイン後の左サイドを攻略し、連続トライ。
コンバージョン成功で20-20となり、後半17分でスコアは振り出しとなった。
なんとか今季2勝目を挙げたいチーフスは、後半30分にPG追加で3点リード(20-23)。
ところがホームファンに勝利を届けたいジャガーズは、後半33分。
敵陣ゴール前でアドバンテージ状態からのキックパス、という今日1本目と似たパターンによる逆転トライが飛び出し、27-23と逆転に成功する。
残り約6分をしのげば勝利のジャガーズ。
ところが規律に問題を抱えるジャガーズは、キックオフ後のラックで、バインドせずに強烈なクリーンアウト。これがペナルティとなって一転ピンチに。
一度はインターセプトでマイボールにするが、キックチャージを受けて相手ボールスクラム。ここでチーフスがスクラムを優位に回し、広がった右スペースをエイトサイドで攻略。
オフロードパスを途中出場のSHテトイロア・ターフリオランギにつなげて、値千金の逆転トライ。
ジャガーズは重要局面での反則が大きな敗着となり、27-30で敗戦を迎えた。
ジャガーズは2勝4敗で南アフリカ・カンファレンス最下位。
一方、2勝目を挙げたチーフスは、戦績を2勝1分4敗としたが、NZカンファレンス最下位は変わらず。チーフスはこのまま上向いた調子を維持し、本拠地ワイカトの誇りであり続けたい。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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