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6月13、16日に行なわれた「JAPAN CUP2018」で、2020年の東京オリンピックへ向けて強化を進める日本男子代表「彗星JAPAN」が、ヨーロッパの強豪、ドイツ代表と徳島(13日)、東京(16日)で対戦。24-37、22-31と2試合ともに完敗を喫したが、試合中に修正し奮闘するなど、次につながる収穫もあった。
来年1月に世界選手権開催を控えるドイツは主力のゲンスハイマー、ヴィンツェクらが来日し、スタメンに名を連ねた。フィジカルで優るドイツは6mラインに高く、そして分厚いDFの壁を形成。日本の攻撃をはね返してボールを奪うと、そこから素早く攻めて次々にゴールを沈めた。プレー強度の高さ、攻守の切り替えの速さなど、その一挙手一投足が世界トップクラスだった。
日本セブンは2試合をつうじて、世界一をめざすチームとの差をまざまざと見せつけられたが、後半のスコアを見ると、第1戦は13-16と肉迫し、第2戦では13-13の同点。ドイツが頻繁にメンバー交代をしていたとはいえ、攻撃のミスから失点するシーンが減るなど、試合の中で対応、修正ができた後半の30分間だったと言える。
とくに目を引いたのが若手選手の活躍だ。徳島でのゲームでは、前半途中からゴールを守った22才の坂井が好セーブを見せた。昨夏から日本代表に選ばれている坂井はなかなか出番に恵まれなかったが、この試合では最後尾からチームを落ち着かせることができた。坂井のセーブを足掛かりに中央を守る笠原、成田も踏ん張り、守れる場面が増えていった。坂井に刺激され、ベテランGK甲斐が東京での第2戦で意地を見せて30%を超えるセーブ率を残したのも好材料だ。 攻撃面では、昨シーズンの日本リーグで新人賞を受賞した吉野の活躍がめだった。第1戦の序盤でキャプテンの信太が負傷。第2戦ではスタートからその信太の代わりに左バックへ入り、打点の高いシュート、カットインなどでチーム最多の5得点を記録し存在感を示した。吉野は「前半は波に乗れなかったが、後半は頭も使って修正でき、相手GKを見てシュートを打つことができた」と手応えを得たようす。
もちろん、まだまだドイツのようなトップ国との差は大きい。この差を埋めていくのは容易ではないが、日本セブンがドイツとの連戦を糧にし、東京オリンピックでは「彗星JAPAN」という愛称のように、さらにスピーディーに、そしてさらに光り輝くことを期待したい。
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