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モーター スポーツ コラム 2025年11月19日

第72回マカオグランプリ FIAフォーミュラリージョナルワールドカップを終えて

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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第72回マカオグランプリ FIAフォーミュラリージョナルワールドカップの様子

マカオは、マカオだった。
マカオは、特別で最高のレース。
第72回マカオグランプリ FIAフォーミュラリージョナルワールドカップ(以下マカオGP)は、やはりマカオだった。

モータースポーツヒエラルキーの頂点を目指す若きドライバー達が世界中から集い、次のステージへのステップボードを使って大きく羽ばたくチャンスを掴めるかどうか。それがマカオ。

1950年代にモナコでレースができるのであれば、我々のマカオの地でも、有志によって始められたマカオGPは、今や世界中が注目する若手ドライバー達の世界一決定戦となった。昨年からFIA F4とFIA F3の中間カテゴリーであるFIA フォーミュラ・リージョナル(FR)で戦われている。F3で行われている頃には、アイルトン・セナやミハエル・シューマッハが優勝して一気にF1へ駆け上がった。マカオGPでは、2輪と4輪のツーリングカーレース、F4、そしてメインイベントのFRのワールドカップが行われる。

J SPORTSがマカオGPのライブ放送を行うのは、8年ぶり。2018年には現場などからMCサッシャさんと一緒に中継しました。

今回は国際映像を東京で見ながら、サッシャさんと土屋武士氏と一緒に解説させていただきました。

番組では、土曜日の予選レースと日曜日の決勝レースを中継しました。その前に木曜日と金曜日に各々一回の練習走行と予選が行われて、2回の予選のトータルタイムで予選レースのスターティンググリッドを決し、その予選レースの結果で決勝のグリッドが決まる。シャシー、エンジン、タイヤ全てがワンメイクなので、ドライバーの実力が結果として残る。

舞台は公道をサーキットとして閉鎖した全長6.2キロのコース。数箇所のコーナーの先にはエスケープゾーンがあるが、それ以外は壁とガードレールに囲まれている。そのためミスは絶対に許されない。練習走行は40分間で、その間にクラッシュが起これば赤旗が提示されてしまい、セッションが中断される。そうなると、40分をフルに走ることなどできなくなってしまう。それは予選でも起こる可能性が大で、ドライバーは常にプッシュしていなければならない。

グランプリでは、予選レースで圧倒的な速さかつ完璧な走行を見せたフレディ・スレイター選手が、決勝のスタートで出遅れてしまった上に、トップグループで首位を争っていた時、最終コーナーの立ち上がりで左リヤが流れてガードレールに接触。優勝最有力と目されていたスレイター選手のマカオは終わってしまった。

磐石の速さを見せていたスレイターに何があったのか。

残り2周、テオフィル・ナエル選手がリスボアコーナー手前でトップに立った直後に、数台のクラッシュが発生。セーフティカーが導入され、そのままレース終了となってしまった。

最後になりますが、今年のマカオの舞台に参加したドライバーが今後どのように活躍するか辿るのはモータースポーツファンの楽しみです。
(詳細などはグランプリの公式サイトをご覧ください。)

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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