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2027年からGT500、GT300の両クラスともワンメイクタイヤになる
「参戦を続けてきてくれた4社は仲間として今まで、まさに“足”として土台を築き上げてくれた。継続して一緒にやっていきたい気持ちもあったけれど、今はできない環境になってしまっている」とSUPER GT(SGT)をプロモートするGTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表は、コメントし始めた。
GTAは、毎戦の決勝日の朝に定例記者会見を行い、坂東代表がタイムリーな課題や話題に言及する。大きなトピックスがない場合にはボクが所属する日本モータースポーツ記者会が代表質問をして、それに代表が応える形式が主な流れとなるのだが、第7戦の朝は、GTAからの発表が一番のトピックスとなった。冒頭のコメントは2027年から各クラスで使用されるタイヤをワンメイクとする発表だった。いつもは、和やかな雰囲気の中での会見だけれど、今回は代表の辛い表情にこれまでになかった空気が会場に漂っていた。
前身全日本GT選手権の時代から供給されるタイヤはマルチメイクであり、複数のタイヤメーカーが自動車メーカー、チームと共に覇を競ってきた。国内メーカーだけではなくて海外のメーカーも参入していて、今では、マルチメイクのタイヤで競われるシリーズは、ツーリングカーだけではなく、フォーミュラカーでもSGTのみという状況になっている。
しかし、各メーカーが戦う状況において近年タイヤの原材料や開発費、製作コストの高騰によってチームの負担が膨らみ、厳しくなっている。特にGT300クラスのチームのタイヤ経費は年間数千万円に及び、GT300クラスのエントラント協会は、GTAの取締役会でタイヤワンメイク化を数年前から提案し続けている。また、環境問題については積極的に取り組んでいるGTAはすでに燃料をカーボンニュートラルフューエル(CNF)としている。さらに各レースで使用できるタイヤの本数も削減し始めてタイヤの製造、運搬などトータルでカーボンニュートラルを段階的に進めているGTAは、それだけでなく、タイヤワンメイクへとより大きく転舵しなくてはならなくなった。2027年に向けて、2026年に入札を行ってメーカーを決定する。会見中、この件に関して参加ジャーナリストから<入札の条件は設けるのか>との問いに「入札参加メーカーからの意見を聞くが、これは個人的な見解だけれど、オレの考えでは年間2スペックで長い距離を走れるタイヤを作って欲しい」と返してくれた。
「この決断は、非常に辛い。現在の4社が2社、ひょっとして1社になるかもしれない。これまで勝負してきた間柄が変わって行かなくてはならなくなった。4社には本当に感謝しています」と締め括った。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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