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スーパーフォーミュラへ2シーズン目の参戦をしているJuju(野田樹潤)選手
この数日間、外国を旅しています。
モータースポーツの取材を目的とした旅ではありません。
ボクにとってこのような旅はとても、とても珍しいです。
しかし、旅しているのは、かつて取材に訪れた国々でして、モータースポーツ取材の合間に歩き回った街を今回懐かしく、歩き回っています。古くは約40年前に来た街。大きく様変わりしたのを目の当たりにしてビックリしています。そして、日本の国力が確実に下がっているのを実感して少し寂しい気持ち。
宿に戻るとラップトップパソコンを開いて、インターネットでモータースポーツニュースにアクセスし、どうしてもチェックしてしまう性分は、しょうがない。その様を同行の家人に呆れられています。目に止まったのは、日本国内トップフォーミュラのスーパーフォーミュラ(SF)の第6、7戦。相変わらず優勝を争っている選手たちの闘いは内容が濃いようで、できれば今後、取材の機会を設けて現場に足を運びたい。
彼女はどうだったのか・・・。そう同シリーズへ2シーズン目の参戦をしているJuju(野田樹潤)選手の結果が気になっている。
第6戦まで毎戦完走を果たしていたけれど、第7戦で10周のラップダウンで完走扱いとならなかった。残念。
F1に次ぐ速さを誇り、トップドライバーたちが鎬を削るハイレベルのシリーズに果敢にチャレンジするJuju選手。今回は、他車との接触でマシンにダメージを負ってしまったらしい。ラップダウンは、ピットインし、マシンの修復に要した時間=周回数だったようだ。本人は、ピットインした時にもうレースに復帰できないかもと思っていたらしいが、チームが懸命にマシンをリペアして再びコースへと送り出してくれた。彼女を支え、可能性を諦めない姿勢が素晴らしく思った次第。
昨年、最終戦の時点で今シーズンの予定が立っていないと父であり、監督の野田英樹氏は語っていたが、なんとか今年参戦にすることが出来、今に至る。今やSFに参戦するドライバーの殆どが自動車メーカーの育成ドライバーという状況の中で、独自に海外での実績を積んでから母国日本のトップフォーミュラに参戦する若干19歳の女子大学生レーサーは、ポシティブ部分だけでなくネガティブな注目を集めているのは事実だけれど、予選におけるQ2進出と決勝でのポイントゲットを目標に置いて参戦を続けている。ボクも含めて彼女のSF参戦をどうしても特別視してしまうが、彼女自身と監督、そしてチームは、自分たちは特別などと思っていないに違いない。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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