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モータースポーツ コラム 2025年6月24日

2025年WRC第7戦アクロポリスラリー・ギリシャ “南欧ラフグラベル連戦の3戦目”

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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ギリシャ・アクロポリスラリーの悪路がドライバーを待ち受ける(写真は昨年の同レース)

南欧で3戦続くラフグラベルの最後を飾るのはギリシャです。アクロポリスラリーは1953年創設のクラシックラリーでWRCが発足した1973年からの名門ラリーでしたが国の財政事情等で7年間中断、2021年WRCに復活しました。路面は一言で言って“悪路”。

瓦礫やこぶし大の石が散乱しタイヤ、サスペンションを痛めます。この時期は高温であることに加えカーブが多い上り坂が多くエンジン冷却が十分でないため馬力低下があります。ドライバーの暑さ対策も重要です。路面が悪いので出走順は大いに影響があります。

今年はラリースタートが久しぶりに首都アテネとなりデイ1はアテネ市内でのSSSで競技が開始されます。グラベルステージでの本格的な走行は金曜日のデイ2から始まりますが、金曜日はSSの2度使いがSS2/4の2本のみで残る4ステージは1回しか使用しないので出走順の若いドライバーには非常に不利な一日になります。金曜日を如何に切り抜けるかがその後の結果に大きく響いてきそうです。金曜日はコースの設定上中間サービスがフルスケールでなくルートラキでのリモートサービスが設定されており、この日は辛い一日となることでしょう。競技3日目の土曜日からは中間サービスはラミアに設置されるサービスパークで行なわれるなど標準パターンに戻ります。
今シーズン開幕6戦までトヨタ全勝で推移中、7連勝なるかがとりあえずの話題です。

現在のマニュファクチャラーポイント・ランキングは1.トヨタ 312、2.ヒョンデ 243、3.フォード 87。ドライバー・ポイントは1.エバンス 133、2.オジェ 114、3.ロバンペラ 113、4.タナク 108、5.ヌービル 83、6.勝田 63、7.フルモー 44 となっています。

シリーズ後半戦に入って、これから各メーカーはポイント獲得で取りこぼしがない様エントリーする選手は上位3名を固定して戦うと見られます。トヨタはエバンス、ロバンペラ、オジェ。ヒョンデはタナク、ヌービル、フルモーで当分行く事になるでしょう。

WRC2のエントリーが大分賑やかになってきました。今回も従来のシュコダ、フォード、シトロエンに加えトヨタヤリスRally2がTGRチャレンジプログラムの山本、小暮両選手を含む10台がエントリーしています。

ラリー概要は次のとおりです。

SS本数 SS km Liaison km Total km
Day 1(Thu 6/26) 1 1.50 km 82.70 km 84.20 km
Day-2 (Fri 6/27) 6 121.76 km 375.55 km 497.31 km
Day-3 (Sat 6/28) 6 123.44 km 355.44 km 478.88 km
Day-4 (Sun 6/29) 4 99.06 km 262.85 km 361.91 km
Total 17 345.76 km 1076.54 km 1422.30 km

文:福井 敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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