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先週のこと。
東北自動車道、栃木県那須塩原の上り車線で起きた逆走による正面衝突とこの事故で起きた渋滞追突による死亡事故のニュースが飛び込んできました。なぜこのような事故が発生してしまったのか、警察は、原因を究明している。逆走を引き起こしてしまったインターチェンジを使用したことのある人の証言では構造上の問題点を指摘しているという。テレビの報道によって、その構造を見てハッとした。同じような構造のインターチェンジを複数箇所通過した経験があったから。もしかして、その土地に無案内だったら自分も逆走してしまうかも知れないという怖い気持ちになった。
そして、【逆走】の二文字を見るといつも思い出すことがあります。
それも、モータースポーツで起きた珍事。当時は、現場取材はまだ行えておらず、編集部で聞いたことなので、事実とは異なる点があるかも知れないのをご容赦。
昔々、日本初の国際サーキットである鈴鹿サーキットで最終コーナーのスピードを緩和するため1983年にシケインが設けられた。設置場所は、東ショートコースと西ショートコースの間のスペース。
国内トップフォーミュラ、当時のF2開幕戦。日本人ドライバーは、誰も<シケイン>を経験しておらず、かなり手こずっていたと現場取材状況を故今宮 純さんがautotechnic誌83・05に寄稿していた。ボクが編集部で聞いた出来事は、公式練習前、今や存在しないトレーニングセッション。そして、これが初のシケイン走行だった。参加ドライバーには、かつての最終コーナー手前を鋭角に右、左とスタアリングを切る<シケイン>が設けられている説明があり、コース図も手渡されていたのでしょう。
日本人ドライバーの一人がコースイン1周目に130Rを立ち上がり、シケインへ初初めて進入しようとしていた。そして右へ鋭角に曲がるコースが見えて進路を変更、次に左へステアリングを切って走行を続けた。すると正面から自分に向かってくる車両があった。その車両が右へステアリングを切ってシケイン手前の西ショートコースへ入り、次に左へ。そう、東ショートコースへ入って逆バンク、S字コーナーを下ってしまっていたのだった。S字で2台のマシンがすれ違い、接触せずに済んだのが本当に幸いだった。互いにコーナーのイン側が異なっていたのでしょう。本当に幸いな出来事だった。編集部に一報がもたらされた時に「そんなことは、あるわけないだろう!」という声が上がった。しかし、これは事実だった。改めて当時の雑誌をチェックしてみたけれど、そのような記述は見当たらなかった。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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