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WRC世界ラリー選手権2025第4戦ラリー・イスラス・カナリアス プレビュー ~WRC新規参入のターマックラリー~
Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄第4戦は今年初めてのフルターマックとなる
第4戦は、雪も氷もぬかるみの酷道もない風光明媚な島にやってきました。アフリカ大陸北西部のモロッコ及び西サハラ西岸の沖に位置し、7つの島から構成されるスペイン領カナリア諸島の一つであるグランカナリアがその舞台となります。
このラリーは、ヨーロッパ選手権の舞台として知られています。私はこのラリーを見たことはありませんが隣の島であるテネリフェには行ったことがありますが、コルシカ島に似ていると感じました。道路は比較的スムーズですが曲がりくねっており起伏に富んでいます。気候は温暖ですが日差しが強くタイヤストレスは最も重要な問題です。火山島ですが、グランカナリアの最高標高は1949メートル。ちなみに隣のテネリフェ島は3718メートルです。
第3戦サファリまで終了した時点でのポイント獲得状況は、1位:エバンス88pt、2位:ヌービル:52pt、3位:タナク49pt、4位:オジェ33pt、5位:フルモー31pt、6位:ロバンペラ:31pt、そして勝田が25ptで7位となっています。
メーカーポイントでは、1位:トヨタ148pt、2位:ヒョンデ122pt、3位:フォード47ptです。
今年初めてのフルターマックです。今シーズンからサプライヤーとなったハンコックのタイヤでどのような走りになるのか注目されます。トヨタはR-1車両5台全員出動、加えてR-2車両9台参加です。この9台の中にはチャレンジプログラムの山本雄紀・小暮ひかる両選手も含まれます。ヒョンデはR-1グループで3台、フォードは2台での参戦です。
SSは、2キロ未満のスーパースペシャル2本を除けば少なめの16本で構成され中距離中心のハイスピードラリーです。20キロ超のSSは初日に2本、2日目に4本、最終日にはショートコースのみで激戦を予感させる設定です。同じスペインのカタロニアラリーでも同様の構成がありラリーよりレース的な走行条件でした。
ラリー概要は下記のとおりです。
ラリーの概要は下記の通りです。
| SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
|---|---|---|---|---|
| Day1 (4/25) | 6 | 118.84 km | 352.34 km | 471.18 km |
| Day2 (4/26) | 7 | 124.08 km | 251.94 km | 376.02 km |
| Day3(4/27) | 5 | 58.38 km | 176.62 km | 235.00 km |
| Total | 18 | 301.30 km | 780.90 km | 1082.20 km |
文:福井 敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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