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富士スピードウェイにて行われたSUPER GT公式テスト
先週の土曜日、日曜日に富士スピードウェイ(FSW)でSUPER GTの公式テストが2日間行われました。J SPORTSでご覧いただいた皆さん有難うございます。二週間前の岡山国際サーキットにおいて行われた公式テストは雨に見舞われ、ダンプコンディション(ハーフウエット)もあったけれど、完全なドライコンディションではテストができませんでした。
そして、迎えた富士。
テスト前日の金曜日は、晴天で気温20度近くあったのに、一夜明けて土曜日は雨、気温は10度をちょっとだけ上回るというコンディション。コースはウエット。時間が経過するにつれて気温が下がり、セッション2では気温5度、氷雨。白いものは混じっていなかったけれど、FSWのグランドスタンド背後にそびえる山々の向こう側、山中湖周辺では、土曜日の夜にかけて積雪があったという。日曜日の朝に御殿場駅近くの宿からFSWに向かう途中、籠坂峠方面からルーフに雪を乗せて降りてくるクルマがいた。
日曜日は、曇りときどき晴れ。今年の公式テストで初の完全ドライコンディション。やっと本格的にスリックタイヤのテストができることになった。しかし、気温は思っていたほど上昇してくれない。
多くのレース関係者が宿泊する宿で朝食を隣同士でとったF井さん。
「やっと晴れましたね」
「でもさ、気温はそれほど上がらないから、路面温度も上がりそうにないな。タイヤが温まってくれないと、どうしょうもない」
「チームさんやドライバーから路面温度が低い状況ではウォーマー使用許可を出して欲しいという声もありますよね」
「タイヤがグリップしてくれないとテストにならない。タイヤを無駄遣いすることになるし、危ない。開幕前にクルマ壊しちゃったら大変だ。本当にタイヤは、大事、重要だよ。本当に重要!」
約半世紀にわたってモータースポーツ、レースに携わってきているF井さんが朝食の箸を止めて【タイヤは大事、重要だよ】と言った言葉を聞いて、それが、とてもとてもずしりと重かった。
やはり、どんなに高性能な車両でも、どんなに優秀なドライバーでも速く走るためには、地面=サーキット路面に接しているタイヤの力を借りなくてはならない。
天気の長期予報をチェックするとSUPER GT開幕戦の岡山は、曇りときどき晴れ、気温は20度を超えるそうだ。タイヤメーカーさんは、遅くとも1ヶ月前にはスペックを決めて製造を開始する。自動車メーカーとは異なる、もう一つの戦いがすでにスタートを切っている。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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