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GT300クラス ランキングTOPの65号車LEON PYRAMID AMG
「SUPER GTトークバラエティー【GTV】 」の第一声で始まるモータースポーツで唯一のトークバラエティショーは、今シーズンから55分1本勝負の生放送となった。スタジオでの生放送に慣れていないボクとしては、第6戦(5レース消化)が終わってようやく台本に合わせた時間配分のトークを展開できるようになってきた。
直近のゲストは、篠原拓朗選手(65号車 LEON PYRAMID AMG)と平良響選手(2号車 muta Racing GR86 GT)。なんと共に番組初出演。そして第7戦のオートポリス大会を前にしてランキング1位と2位。篠原選手は、第4戦の富士大会で優勝し、次戦(第5戦の鈴鹿大会が台風の影響で延期)の第6戦SUGO大会も制して連勝。8位フィニッシュの平良選手に対し、一気に15ポイントの大差をにつけた。残るは、あと3戦。
番組内で掘り下げて聞きたかったけれど、時間の関係で十分に話せなかったことがいくつかある。それをこのエッセイの中で。
まず、サクセスウエイト。第5戦鈴鹿が台風の影響で延期となり、今シーズン最後のレースとなったことで、例年ハーフSWのオートポリスが最大SWのレースとなった。SWの上限が今シーズン途中から80kgから50kgに変更になり、なんとランキング9位までのチームが同じ50kgのSWで九州の地に臨むこととなる。このような状況は、SUPER GT史上初とのことだ。
つぎに予選方式。SUGO大会からGT300クラスの予選は、グループ分けを廃止してQ1は、全車が出走することとなった。しかし、SUGOは荒天により予選が中止されたので、オートポリスが今シーズン初の全車によるQ1タイムアタックとなる。オートポリスのコース路面は、他のコースに比べてタイヤに対する攻撃性が高く、タイヤのベストパフォーマンスが発揮されるのは1周とされている。そのため誰もがクリアーラップでタイムを出したい状況だ。しかし、27台(10月7日発表のエントリーリストから)がコースインしている状態でクリアーが実際に取れるのか各チームは頭を悩ます。番組中でランキング2位の平良選手は「オートポリスで勝たないとチャンピオンの可能性は遠のく」と言っていた。この時点で15ポイント差はとても大きい。昨シーズン、平良選手は2位。それもトップとの差は僅か0.612秒差だった。チームとしても本人も自信ありで、オートポリスを制して残りのもてぎ戦(ハーフSW)を踏ん張り、最終戦の鈴鹿戦に持ち込みたいところだ。対する篠原選手は、かつて2022年にオートポリスで3位に入っているけれど、その際のSWは33キロ。もてぎでは、もっとランキング2位以下を引き離して鈴鹿へ繋げたい。
例年と状況が異なるオートポリス戦は、チャンピオン争いでとても重要な一戦となるのは間違いない。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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