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夫婦優勝という快挙を達成した坪井翔選手(右)と斎藤愛未選手(左)
日本の皇室とモータースポーツとの関わりを再度調べてみた。
2019年に小欄にて高橋国光さんへの叙勲をお願いした内容で執筆させていただいた。その際に内閣府の叙勲基準を調べた。その内容は割愛しますが、1960年代から昭和天皇弟君の高松宮宣仁親王殿下が日本グランプリの大会名誉総裁になられている。そして1997年のF1日本グランプリに同じく高松宮殿下が富士スピードウエイへお運びになられ、その際に国光さんとグリッド上でお言葉を交わしていらっしゃる。
そして、今回のスーパーフォーミュラ第4戦は、「第一回瑶子女王杯」として開催された。瑶子女王殿下は、三笠宮寛仁親王殿下の次女。姉上の彬子女王殿下も今年のF1グランプリにお運びになっている。父上の寛仁親王殿下は、<髭の殿下>の愛称もあり、多くのスポーツの振興、特に障害者のスポーツ参加に取り組んでいらした。今回の瑶子女王殿下のご挨拶、メディアに対するコメントは、父上の寛仁親王殿下のようにユーモアと共にとてもフランクなお言葉があって三笠宮家親子のつながりを感じさせるものだったと思います。
この週末、ボクはサーキットには行かずに本邦初のKYOJO CUP生中継の番組に出演させていただき、お台場のスタジオにいました。女王殿下が臨席され、そこで同レースが開催されるというとてもタイムリーなイベントでしたから日本のモータースポーツ史に記録されることでしょうね。土曜と日曜の連戦、そして両レースを制したのが斎藤愛未選手。坪井翔選手のご婦人。その坪井選手は、第4戦で2020年以来の優勝。賜盃を手にした。カテゴリーは違えど、同じイベントで夫婦揃って優勝するというのも歴史的な出来事だった。土曜日のレースで優勝した斎藤選手の元へ祝福に来た坪井選手の目から涙がポロリッ。何度も優勝を目前にして勝てなかった斎藤選手のことがフラッシュバックしてやっと勝てたので涙が・・・。とは、坪井選手のコメント。同じレーシングドライバーとしての思いは、その場を経た者しか分からない。勝負の世界でこの夫婦が分かち合ってきた時間が凝縮されていたのでしょうね。スタジオでも目頭が熱くなりました。隣でMCのシマシマ(竹内志麻)が「あっ、ジロウさんも泣いている!」と言うので「ハンカチで鼻水を拭いているだけです」と答えた初老の男でした。チャンチャン。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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