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チーム体制だけでも、情報たっぷりの開幕戦。だが、今シーズンの変化としてはごく一部に過ぎない。次はタイヤについて触れたい。持ち込みのドライタイヤが昨シーズンに続いて1セット削減され、最大4セットに。使えるタイヤを残すため、チームは走行を減らそうと考える。そうなれば、せっかくサーキットに足を運んでくれたファンがコースを疾走するマシンを存分に見ることができない……そんな“負のスパイラル”を回避するかのように、予選方式が変更されている。予選から決勝スタートまで使えるタイヤを1セットに義務化し、予選もノックアウトに代わってQ1とQ2のタイムを合算する方式が導入された。これにより、GT500クラスドライバー全30名がQ1もしくはQ2に出走する。各タイヤメーカーがシーズンを通して装着可能な耐久性の高いタイヤの準備に腐心する一方で、ドライバーにはタイヤパフォーマンスをしっかり引き出す走りが求められる。ファンは全選手のアタックが見られて楽しみは増えるが、Q1担当ドライバーはQ2を考慮せねばならず、タイヤに必要以上の負荷はかけられない。かといって渾身のアタックはしたい。理想と現実の狭間で妥協点を探すことになる。また、Q2担当ドライバーとてユーズドタイヤを賢く使いこなさねばならず、内心穏やかではないだろう。勝手がわからない開幕戦に至っては、そのプレッシャーも相当なもの。ドライバーの心理状態に影響を与えそうな緊迫の新予選は、大きな見どころとなるだろう。
新燃料導入のGT300。予選はGT500よりも複雑
連覇を狙うGreen Brave GR Supra GT。
このほか、安全性向上を目的とするレギュレーションの見直しも行なわれるなど、まさに未知数だらけの今シーズン。開幕の岡山は、読めない展開のなかで筋書き通りの戦略を練ることができるか、タフな一戦になりそうだ。
カーボンニュートラル推進を目指し、「SUPER GT Green Project 2030」という環境対応ロードマップを掲げるSUPER GT。2030年までに二酸化炭素の排出量を半減すべく、昨シーズンからはGT500クラスにおいて化石燃料を一切使わない合成燃料のカーボンニュートラルフューエル「GTA R100」の導入している。GT300クラスでも、昨シーズン終了後のテストを経て、ついに合成燃料50パーセントの「GTA R50」の使用が始まる。
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