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そんな中でアリア、リーフ、サクラなどのEVラインナップがあり、国内メーカーの中で最もEVに力を入れているメーカーである日産自動車=「ニッサン」はどうなのかというところですが、近年はフォーミュラEのレースで苦戦気味でした。「ニッサン」のプロジェクトの源流は「ルノー」としての参戦にあり、「ニッサン」ブランドへのバッヂ変更をおこなったのは2018-19シーズンから。ルノーの活動を引き継いだ状態だったのですが、昨シーズンからは完全な日産のチーム「Nissan Formula E Team」として参戦しています。
ニッサンのオリバー・ローランド (左)とサッシャ・フェネストラズ(右)
そんな体制の変化もあり、今シーズンはいよいよその改革を結果に結びつけないといけない年です。しかし、優勝からは3シーズン遠ざかっており、今年の目標はまず1勝。「ニッサン」の最後の優勝となった2020年のドライバー、オリバー・ロウランドを今年再雇用しましたが、これがドンピシャの当たり。ロウランドは持ち前の速さとこのシリーズでの長い経験を活かし、今季は4戦中3戦で3位表彰台に乗り、勢いをつけた状態で東京へやってくることになりました。東京では「ニッサン」にとって4年ぶりの優勝が見られるかもしれませんし、そうなれば、日本国内での「フォーミュラE」の注目度はかなり上がると思います。
また、チームとしてはスーパーカーメーカーとしても地位を確立した「マクラーレン」がニッサンのパワートレインを使用して参戦。2021年までアウディのワークスチームだったアプトは同じフォルクスワーゲングループのスペインメーカー、セアトのスポーツブランド「クプラ」の名前を冠して「アプト・クプラ」として参戦しています。
自動車メーカーがこうして「フォーミュラE」に参戦するのはまず自社のEV技術に活かしたいという開発的理由、自社のEVをプロモーションしたいという思惑があるでしょう。「フォーミュラE」は世界選手権レースの格式に昇格していますし、中南米、中東、アジア、ヨーロッパと世界各エリアを転戦する全10ラウンド(16レース)のグローバルなシリーズです。10年目を迎え、YouTubeチャンネルの登録者数はル・マン24時間レースをシリーズに持つFIA WECを上回っています。
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