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12月12日に来シーズンの国内体制発表をしたTOYOTA GAZOO Racing。
多くのモータースポーツ関係者によってSNSにアップされているのでご存じの方もいらっしゃると思いますが、ベテランオフィシャルのHさんが勇退されました。先日の富士チャンピオンレースシリーズ第6戦でお会いした。それがHさんのラストレースとおしゃっていました。富士スピードウェイを中心に約半世紀。オフィシャルとしてモータースポーツを縁の下の力持ちとして支えてくださった。ありがとうございます。
この小欄でも何回か書かせていただいた。
日本のモータースポーツはオフィシャル不足に苦しんでいます。全てのイベント、華やかなモータースポーツイベントは、どれだけ素晴らしいドライバー、マシンが揃っていようが、オフィシャルさんがいなければ、レースはスタートを切ることすらできない。各サーキットの社員オフィシャルさんとクラブ所属の一般オフィシャルさんで構成され、そのイベントで行われる全ての競技がレギュレーションに従って正しく行われるかをチェックしていただいている。つまり、オフィシャルさんは、必要不可欠の存在である。一般社会で問題提起されている医療従事者、看護施設の従事者の不足&待遇と同じようにモータースポーツ界は、【オフィシャル問題】を考える必要があると考えます。
さて、この小欄を書いている前日にトヨタとホンダが国内トップカテゴリーのドライバーラインアップ体制を同時に発表しました。この2社間でのドライバーの動き、メーカー内でのシャッフルがあって、来シーズンは変化のシーズンとなりそうですね。
近年、発表は年を越すことなく行われる傾向にある。
かつては、ドライバーの移籍はあるのかどうかなどを取材し、あれこれ考え楽しみにしながら年を越していたなーとオンラインでの発表記者会見に事務所から参加しながら思っていた。ジャーナリスト仲間やカメラマンとメールや電話で情報交換しつつ、ストーブリーグを過ごすのがならわしだった。今やインターネットで情報は容易に入手できるようになってきているけれど、それがフェイクであったりするので要注意。ITの発達によって、現代のデジタルトランスフォーメーションの波に乗り遅れまいと誰もが頑張っているようですが、デジタルガジェットに弱いボクにとっては、その波に慄いて、浜辺で立ちつくしているという状態ですね。波の飛沫程度の情報を得て、精査してなんとか遅れないようにしている今日この頃。年末の一時でした。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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