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第10戦「ラリー・ギリシャ」を制した、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組。
チリ第2の都市コンセプシオンをベースに開催されるこのラリーは、2019年に歴代WRC開催国32番目のホスト国となった新しい大会です。今年は4年ぶり第2回目の開催となります。南米地域のうちアルゼンチン、ブラジル、パラグアイなどの諸国は、モータースポーツが盛んな国として知られています。このラリーは2000年からスタートしたRally Mobil Championshipがベースとなっています。WRC権を獲得するために国内ラリー規則をFIA方式に変革しWRC2やJunior等の周辺の参加台数を増やすなどの努力をしたようです。州政府、警察、消防等の応援も強化されたと主催者の広報が強調しています。そして2019年の初開催はまずまずの成功でした。
コースはグラベル。比較的道幅の狭い林間コースです。所々になで肩路面がありコースオフに気をつける必要があります。クルーには過去一回の情報しかないためレッキノートは重要です。2019年の初開催時の優勝者はトヨタのタナクでした。
南半球なので季節は早春、日本からの時差は12時間です。今回のR-1クラスのエントリーは、トヨタはロバンペラ、エバンス、3台目は勝田がノミネートされました。ヒョンデはヌーヴィル、ラッピ、スニネンの3台。フォードはタナク、ルベの2台のほかセカンドチーム扱いでミュンスターとヘラーがエントリーしています。
シーズンも残りが3戦となりました。トヨタがドライバーとメーカー両ポイントで優位に進めていますが、ポイント差を考えると最終戦であるラリー・ジャパンで年間チャンピオンが決定するという、日本のファンと主催者にとって美味しい状況になるかもしれません。
ラリー概要は次のとおりです。
| SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
|---|---|---|---|---|
| Day 1 (9/29) | 6 | 112.86 km | 403.42 km | 516.28 km |
| Day 2(9/30) | 6 | 154.08 km | 365.96 km | 520.04 km |
| Day 3(10/1) | 4 | 54.12 km | 142.65 km | 196.77 km |
| Total | 16 | 321.06 km | 912.03 km | 1233.09 km |
<ラリー・チリのミニヒストリー>
2019年初回開催時の記録。エントリー55台,完走35台。ウイナーのSS平均速度93.36キロ。優勝タナク、2位オジェ、3位ローブ。ロバンペラがシュコダR-2で総合8位。
ロバンペラは4年前まで駆け出しであった。その後の急速な進歩はやはり‘神童’。
文:福井敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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