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高速グラベルが特徴のラリー・エストニア
エストニアは日本、チリ、クロアチアなどと共にWRC開催回数が少ない国の一つです。三年前のコロナ大流行でWRCのシリーズ開催が危ぶまれていた時期に初めてWRCを開催し今年で4回目になりました。エストニアは、北欧のバルト海とフィンランド湾に接する小さい国で人口約134万人、1500以上の島を持ち多様な地形、岩場の海岸線、原始林や湖などの観光資源が豊かな国です。ラリーコースの路面は岩盤に支えられた硬いスムーズなグラベルで路面の模様やうねり、数多いジャンピングスポットなどがフィンランドに似ているところから次戦のフィンランドの予行演習と見做されています。基本的には高速タイプのラリーですが広い道幅と、森林地帯の狭いテクニカルコースの混合で構成されています。ラリー・エストニアは初回開催が2010年、2014年から欧州選手権に参入し、2020年WRC参入です。ラリー王国である隣国(フィンランド)の影響を受けたファンは熱狂的です。特に2003年にエストニア出身のマルコ・マルチンが1000湖ラリーで優勝した時には国中が沸き返りました。
その後、同国出身のタナク選手が世界チャンピオンになったことにより彼らは国民的英雄になりました。
本シーズン7戦終了後のポイント・スタンディングスは次の通りです。
1位:ロバンペラ 140pt 2位:エバンス 99 pt 3位:オジェ 98 pt
4位:タナク 98 pt 5位:ヌーヴィル 93pt 6位:ラッピ:69 pt
7位:ソルド 46 pt 8位:勝田 35 pt 9位:ルベー 20 pt
メーカーポイントでは、1位:トヨタ 285pt 2位:ヒョンデ 237pt 3位:フォード 175ptです。
今回のR1クラスのエントリーは次の通りです。
トヨタ:ロバンペラ、エバンス、勝田
ヒョンデ:ヌーヴィル、ラッピ、スンネニン
フォード:タナク、ルベー
北欧系のロバンペラ、タナク、ラッピと大陸系のヌーヴィルあたりが激しい勝負を繰り広げるものと思われます。昨年は優勝ロバンペラ、2位エバンス、3位タナクでした。
ラリー概要は下記のとおりです。
ラリー概要は次のとおりです。
SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
---|---|---|---|---|
L-1 (7/20-21) | 8 | 139.73km | 386.67 km | 523.40 km |
L-2 (7/22) | 9 | 102.61 km | 461.59 km | 564.20 km |
L-3 (7/23) | 4 | 61.08 km | 216.18 km | 277.26 km |
Total | 21 | 300.42 km | 1064.44 km | 1364.86 km |
<ラリー・エストニアのミニヒストリー>
コロナ騒ぎの真最中、2020年にピンチヒッター的にWRCに登場したのがエストニアでした。記念すべき第1回はSS17本、SS距離232キロでWRC規定の300キロを満たしておらずFIA特認でした。ヒョンデ時代のタナクが優勝。地元ファンの大喝采を浴びました。
文:福井敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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