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モーター スポーツ コラム 2023年6月29日

ヤマハの巻き返し?マンジーが初優勝で勢いに乗る | FIM スーパースポーツ世界選手権2023 第6戦 ドニントンパーク(イギリス) プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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FIM スーパースポーツ世界選手権2023

FIM スーパースポーツ世界選手権2023

スーパーバイク世界選手権に帯同する「FIMスーパースポーツ世界選手権(WSSP)」は今季の第6戦・ドニントンパーク(イギリス)のレースを迎えます。岡谷雄太(カワサキ)と阿部真生騎(ヤマハ)の2人の日本人ライダーが挑戦するWSSPは上位クラスのスーパーバイク世界選手権(WSBK)の未来を担う若手の登竜門レースでもあります。今回は約1ヶ月ぶりとなる6月30日(金)〜7月1日(日)に開催の第6戦のプレビューをお届けしましょう。

さて、まずは岡谷雄太(カワサキ)と阿部真生騎(ヤマハ)の動向ですが、阿部はデビュー戦のアッセン(第3戦)こそ予選落ちを喫したものの、バルセロナ、ミサノでは無事に決勝レースに出走し、それぞれのレースで完走も果たしました。

岡谷はかなり苦戦中ではありますが、ここまでの3ラウンドで全て完走。ポジション的にはポイント獲得まで道のりは長いと言える位置にはなっていますが、まずは目の前のレースをしっかりフィニッシュすることが先決でしょう。ドニントンパークではそろそろポイント獲得を期待したいところです。

日本人ライダー2人は今季がWSSPのルーキーシーズンということもあり、なかなか苦戦が続いています。初めて走るコースもありますから、その奮闘を静かに見守りたいものです。ドニントンパークは岡谷が昨年まで参戦した「スーパースポーツ300世界選手権」の開催がないサーキットですから、完全なルーキーの阿部だけでなく岡谷も初レースということになります。

ドニントンパークは凄まじい下り坂と急な上り坂を持つ、イギリス独特の起伏に富んだコースです。イギリスのサーキットでは比較的コース幅は広い方ですが、トリッキーなコーナーが多いせいか、ライダーによって得意不得意がハッキリと別れるコースと言えます。

そんな中、今季のレースをリードするのはドゥカティ・パニガーレV2に乗るニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)。Moto2出身の彼は昨シーズン、WSSPにデビューし、合計8回の表彰台を獲得してランキング4位。今年は開幕戦(フィリップアイランド)で初優勝を飾ると、ポールポジション4戦、優勝6回という快進撃を見せています。近年はグランプリコースとしては使われていなかったドニントンですが、昨年もレース2では3位表彰台を獲得していますから問題ないでしょう。

無料動画

【ハイライト】FIM スーパースポーツ世界選手権2023_第5戦 _ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(イタリア) RACE(1) & RACE(2)(300クラス&600クラス)

ランキング2位で追いかけるのは昨年まで在籍した2年連続の王者、ドミニク・エガーターのリソースを受け継いだ「Ten Kate Racing Yamaha」のステファノ・マンジー(ヤマハ)で、第5戦ミサノ・レース2でようやく初優勝を飾りました。ミサノはブレガとマンジーというイタリア人ライダーたちの優勝争いが展開され、シリーズチャンピオン争いもこの2人が主役になっていると言えます。

ステファノ・マンジー(ヤマハ)も今季は2年目のライダーですが、昨年はトライアンフからの参戦で、ヤマハに乗り換えてのレースになっています。ヤマハYZF−R6に順応してきた印象で、シーズン後半は彼の活躍に期待です。2人のポイント差は36点と大きいですが、まだまだ挽回できる差になっています。

ランキング3位にはマーセル・シュロッター(MVアグスタ)が続きます。Moto2でポールポジションや表彰台の経験があり、過去には鈴鹿8耐を走ったこともあるドイツ人ライダーで、WSSPはルーキーイヤーながらも表彰台4回を獲得しています。30歳というベテランの領域に達し、コンスタントに上位入賞を続ける彼は後半戦、勢いづいてきそうなライダーの一人です。

今回はイギリスでのレースとなるわけですが、イギリス人ライダーはWSSPには多くありません。そんな中で、苦戦気味ではありますが、タラン・マッケンジー(ホンダ)にはちょっと注目です。90年代前半にGP500で表彰台に登った名ライダー、ニール・マッケンジーを父に持つ2世ライダーで、今季は森脇緑が率いる「Petronas MIE −MS Racing Honda」からホンダCBR600RRで参戦中。

非常に小柄なライダーですが、実は彼は2021年の英国スーパーバイク選手権のチャンピオンなのです。そんなタラン・マッケンジー(ホンダ)は先日、鈴鹿8耐テストでホンダワークスのマシンに乗って走行。オーディション的なものだったと考えられ、8耐ラインナップには選ばれませんでしたが、新たな経験を積んだ後に走る母国のドニントンパークでのレースは何か浮上のキッカケとなるかもしれませんから、注目したいところですね。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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