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モーター スポーツ コラム 2023年3月2日

王者バウティスタが3連勝。雨でも盤石のドゥカティ | FIM スーパーバイク世界選手権2023 第2戦 マンダリカ プレビュー

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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初戦を圧倒的な強さで制したアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)

初戦を圧倒的な強さで制したアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)

オーストラリアのフィリップアイランドで先週開幕した「FIMスーパーバイク世界選手権」は2週連続の開催。第2戦はインドネシアのマンダリカ・インターナショナルサーキットで開催されます。今季も「FIMスーパーバイク世界選手権」を放送中のJ SPORTSでお楽しみください。今回は3月3日(金)〜5日(日)にインドネシアで開催される第2戦のレースプレビューをお届けしましょう。

2020年以来、3年ぶりに2月開幕となった「FIMスーパーバイク世界選手権」。コロナ禍前の恒例の舞台でもあったフィリップアイランド(オーストラリア)でのレースは、昨年の勢いそのままにアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)の圧勝となりました。いや、バウティスタというより、ドゥカティが強烈な速さを見せた開幕戦となりましたね。

予選でのポールポジションは2021年王者のトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)が獲得。ヤマハがテストから好調と伝えられてはいましたが、一発の速さを見せつけました。しかし、ウェットコンディションとなったレース1でトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)はスタートから出遅れ、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)とジョナサン・レイ(カワサキ)の先行を許してしまいます。

マシンのポテンシャル差が少なくなり、ライダーのポテンシャルによりフォーカスが当たるウェットレースでアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は優勝。2位にジョナサン・レイ(カワサキ)、3位にトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)と表彰台に登ったのは昨年もチャンピオンを争った3強ライダーでした。やはり今季もこの3人が次元の違うレースを展開していくことは間違いなさそうです。

しかしながら、一転して快晴の中のレースになった日曜日のスーパーポールレースと決勝レース2では、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)に続いて同じドゥカティワークスのマイケル・ルーベン・リナルディ(ドゥカティ)が2位表彰台を獲得し、3強ライダーの中に割って入るライダーが早くも現れたことは驚きです。マイケル・ルーベン・リナルディ(ドゥカティ)はジョナサン・レイ(カワサキ)とのバトルも巧みに勝ち抜き、また一つ経験値を増やしたという印象です。27歳の若きドゥカティライダーが2年ぶりの優勝を飾るタイミングはそう遠くない未来に実現するかもしれません。

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【ハイライト】FIM スーパーバイク 世界戦選手権2023 第1戦 フィリップアイランド(オーストラリア) 決勝レース1・スーパーポール・決勝レース2

スタートではカワサキZX−10RR勢が速さを見せるも、ドゥカティ・パニガーレV4Rのストレートの速さは今年も抜群。ライダーたちが余裕を持ってレースを展開できていることが分かります。このアドバンテージは今年も揺るぎないものがあると言えるでしょう。

トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)はレース2でアレックス・ロウズ(カワサキ)の転倒の巻き添えを食う形で早くもノーポイントレースを作ってしまいました。昨年、アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)がほとんどミスをせずノーポイントレースをほとんど作らなかったことを考えると、あまりに不運なゼロポイントはチャンピオンシップを考えると後々痛手になってくるかもしれません。

一方でチームメイトのアンドレア・ロカテリ(ヤマハ)は爆発的な速さを示したわけではないものの成長を感じさせるレース運びで3位表彰台を獲得。3連勝のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)から28点差でランキング2位につけています。

完璧なレースで早くも大きなリードを築くことになったバウティスタは今回のインドネシア・マンダリカでも圧倒的な速さを見せつけることになるのでしょうか。いや、このサーキットを得意としているのはトプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)です。一昨年、昨年ともにポールポジションを獲得し、昨年は3連勝を飾っていますから、ラズガットリオグルの躍進にヤマハファンは期待を寄せることになるでしょう。ただ、ウェットでも圧倒的に早かったドゥカティ勢が雨の可能性も大いにある東南アジアのレースでどれだけのポテンシャルを見せるかが鍵で、ここマンダリカで真の勢力図が明らかになるでしょう。

ドライコンディションのレース2では最終的にはトップ争いから離されたものの、ドゥカティのプライベーターたちが活躍し、アレックス・バサーニ(ドゥカティ)が4位、フィリップ・エッテル(ドゥカティ)が5位と興味深い結果に。

6位には今季の躍進が期待されるイケル・レクオーナ(ホンダ)が入り、注目のヤマハプライベーター勢として今季から参戦したドミニク・エガーター(ヤマハ)が猛烈な追い上げで7位、レミー・ガードナー(ヤマハ)が10位フィニッシュを果たした点も今季のこれからに期待が高まる結果になりました。

改めて今季の「FIMスーパーバイク世界選手権」はツワモノ揃い。ドゥカティ優勢で始まった2023年の流れを変えてくるライバルメーカーはいるのかどうか、マンダリカのレースは重要な1戦になるはずです。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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