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モーター スポーツ コラム 2022年12月30日

“サヨナラ”ではなく“また今度”…… 2023年からフォーミュラEに挑戦するサッシャ・フェネストラズが、日本で学んだもの

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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「たくさんのファンに応援してもらって、いろんな人にサポートをしてもらって、プレゼントもいただいて……。改めて日本で素晴らしいシーズンを過ごすことができたと思っている」

そして、フェネストラズにとっては“大切な仲間”ができた4年間でもあった。なかでも特筆すべきは、2022シーズンのSUPER GTでコンビを組んだ宮田莉朋。同じ1999年生まれでGT500最年少コンビとして注目を集めていた。

実は、フェネストラズが初来日した2019年は、全日本F3選手権で激しいチャンピオン争いを繰り広げたライバルだった。

特に中盤戦以降は、常に2人が1秒以内の僅差でトップ争いを繰り広げるという、例年になく緊迫感漂うレースが続いた。結果としてはフェネストラズがチャンピオンを獲得するが、シリーズの勝利数では宮田の方が上という、僅差と言っても良いシーズンの中で、切磋琢磨し、ともに成長していった。

そこから時が経ち、今年は奇しくも“チームメイト”として勝利を目指すことになり、そこでもたくさんの学びがあったとフェネストラズは語る。

「莉朋とは、F3の時はライバルだったけど、今年はチームメイトとして、1年間を一緒に戦った。お互いに、このクルマで勝つために、何日も一緒にいて、仕事をして……。改めて、莉朋はすごく良い人だし、たくさんの刺激をもらったし、友達としてもかけがえのない存在だ。みんなが思っている以上に“ナイスガイ”だよ」

「彼は経験もあるし、プロフェッショナルな世界を知っているし、人柄としても最高だ。その中で、同じチームに所属して、同じタイミングで色々なことを学ぶことができた」

「例えば、どちらかがミスをした時も、もう一方がちゃんとサポートをして、2人で困難を乗り越えられたのは大きい。僕がミスをした時は、彼がサポートしてくれて勇気づけてくれたし、彼が失敗した時も、僕が寄り添って、彼を助けた。そういう関係になれたというのは、すごく良いことだし、僕のレースキャリアにおいて、重要な時間を過ごすことができた」

いよいよ、2023シーズンから日産フォーミュラEチームのメンバーとして、世界の舞台に挑戦するフェネストラズだが、最後にこのようなコメントを残してくれた。

日産からフォーミュラEへフル参戦するサッシャ・フェネストラズ。

「来年から世界選手権という新たな舞台に挑戦するけど、この日本での経験を絶対に忘れない」

「そして、いつか僕も日本に戻ってきて、最高峰の2つのカテゴリーでチャンピオンシップを争いたいと思っている」

「だから“サヨナラ”ではなく“また今度”だ」

将来、彼が日本のレース界に戻ってきてくれることを楽しみにしつつ、まずは日本で培った経験をフルに活かして、活躍していく姿を期待したい。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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