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モーター スポーツ コラム 2022年10月13日

24戦、ちょっと心配な超ハードスケジュールのF1GP

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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3年ぶりに開催されたF1日本GP。

24戦ですか。
先月末に決定、発表されたF1GPの2023年スケジュール。

先週末には3年ぶりのF1日本GPが鈴鹿サーキットで開催されて決勝日に9万4000人のファンが詰めかけたそうです。雨の天候、レースも荒れたようです。雨の中で観戦していただいた皆さんのファン魂、根性には本当に頭が下がります。それが、ドライバーや関係者には伝わったのでしょうね。SNSで感謝の意をたくさん見ることができました。土砂降りの中でスタートを待つ皆さんのことを考えると、1976年の日本初のF1GPを思い出しました。

さてさて、3月の初旬から11月の下旬まで行われるF1の24戦。この数は、史上最多ですね。同月に2戦、3戦は当たり前、月を跨いで4戦を7月に行うという超ハードスケジュール。8月だけ1戦。まあ、お盆休み・・・。イヤイヤ。夏のバカンス。

世界耐久選手権(WEC)とスケジュールがバッティングしまくり。ルマン24時間と富士の6時間は、バッティングを免れているようですけれど。世界ラリー選手権(WRC)は、微妙にバッティングを外す努力をしていたのかは、分からないけれど、数戦は、カスっていますよね。

気がついたら、フランスは外れていて、中国が復活。アメリカではラスベガスが久しぶりに開催されるということが話題になっていますね。

でも、9ヶ月間で24戦とは、どうなのでしょう。
F1の運営団体としては、開催したいという各国の主催者がいるからレース数が増えてもしょうがないでしょ。と、言うでしょうね。ヨーロッパ内での移動であれば、地べたを移動して行けば良いでしょうけれど、大陸間の移動となるとロジスティックスが大変だと他人事ながら本当に心配になります。毎戦現場取材をしている日本人ジャーナリストさん、カメラマンさんは、来年は国内に居る時間よりも海外でF1サーカスと共に暮らしている時間の方が多くなるでしょう。美味しいカツ丼、美味しいラーメンが恋しくなるのも分かるような気がしますよ。

ボクが少年時代。年間4戦シリーズで行われていた富士グランチャンピオンシリーズ。毎戦数万人(公式入場者数が発表されなかった)のモータースポーツファンが富士スピードウエイに詰めかけ、グランドスタンドは埋まり、30度バンクの上の観戦エリアまでいっぱいだった。サーキットから国道246号戦まで大渋滞が起こり、暴走族が集まって、社会問題となり、富士スピードウエイの廃止問題まで持ち上がってしまった。それほど多くのモータースポーツファン、車好きが集まったという証。富士グランチャンピオンシリーズは、1971年に始まり、1988年から富士以外のサーキットでも開催されて、拡大路線を歩んだのだが1989年に終焉を迎えた。F1もそのような轍を踏みませんように。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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